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コミュニケーション最適化法

どうも根暗な理系です。

数年前は根暗でコミュ障な理系でしたが、最近は根暗な理系にまで昇格出来たと自負しています。

根暗とコミュ障は違います。
根暗はその人の個性なので直そうと頑張っても直しにくいです。一方コミュ障はコミュニケーションスキルが不足しているだけなので、工夫次第ではある程度改善するのではないでしょうか?

理系っぽくコミュ力の改善をコミュニケーションの最適化問題を解くことと捉え直してみます。
多くの人は無意識のうちにこの最適化問題を解いているのでしょうが、これを意識的に解きにいくことで改善が早まるでしょう。


①コミュニケーションの目的を明らかにしよう!(目的関数を定義)

コミュニケーションごとに目的は大きく異なります。

パッと思いつく目的としては例えば以下のようなものがあるでしょう。

・相手に好いてもらう
・相手に理解してもらう
・相手を動かす
・相手から情報を引き出す
etc

何が目的なのか?を意識しながらコミュニケーションを行うことが非常に大事です。
しっかりと意識することで、例えば好みの異性に対して自分語りを長々として嫌われる、といったような惨事を防ぐ事ができるのです。

②相手の言語を細かく把握し、コミュニケーション環境を認識しよう!(制約条件を定義)

自らのコミュニケーションの最適化を考える上では、
コミュニケーション相手とコミュニケーションを行う環境を知ることが大事です。

まずコミュニケーション相手についてです。
母国語が異なる方とコミュニケーションすることを想像して頂くと、相手が何語をしゃべるのか?を最初に理解することが大事であることは明らかでしょう。
それと同じような姿勢が普段のコミュニケーションでも大事です。

言語というと何を想像するでしょうか。

英語、日本語、中国語、、、といった大きな区分をまずは想像するでしょう。より細かい区分では地域別の"方言"があるでしょうか。ここまでは多くの人が認識していると思います。でも言語はもっと細かく分けることができます。

例えば、幼児が操る"言語"と大人の操る"言語"は異なるでしょう。芸人さんが操る"言語"とコンサルタントが操る"言語"も同じとは言えないでしょう。

「日本語」のような大きな区分では同じ言語を用いていても、人によって場面によって"言語"は異なるのです。
英語しかしゃべれない人に日本語で永遠に話かけてしまうかのような惨事を防ぐためにも、相手の使用"言語"をしっかりと認識しましょう。

次にコミュニケーションを行う環境についてです。
あるいは対面での会話とLINE上での会話における使用"言語"は異なるでしょう。あるいは会話する場所がエレベーター内か公園のベンチかでも適切なコミュニケーションは異なるでしょう。

TPOをしっかり認識しましょう。

③自分の"言語"の最適な状態を予想しよう!(変数と初期値を定義)

上ではコミュニケーションにおける目的関数と制約条件を認識することの大事さをお伝えしました。③では設計変数を定義します。

大きな変数は主に以下3つでしょうか。
A)伝達事項
B)伝える際の文章構成
C)伝え方

②という状況下において①の目的を達成するにはどうすべきかを考えて活きます。考える順番としては、まずA)を決めたあとにB)とC)を検討するのが良いでしょう。

B)の検討時には、エトス(信頼):ロゴス(論理):パトス(情熱)の割合で考えると良いでしょう。

告白する場合を考えてみます。

A)伝達事項は「私はあなたが好き」でしょうか?

B)伝える際の構成がめちゃくちゃ論理的(ロゴス比率高)では多分失敗するでしょう。熱い情熱や相手に信じてもらえるような構成が良いのではないでしょうか?

C)直接会って伝える場合、ロマンチックに言えるかどうかや、噛まずに言えるかどうかみたいな滑舌の問題もあります。LINEで伝えるなら、どんな絵文字を使うかやどのくらい長文にするかみたいな小変数を内包するでしょう。

④会話からフィードバックを受取って修正する(学習、探索)

実際の試行により得られるフィードバック情報としては以下のようなものがあります。
・会話中の相手の反応
・会話後の相手の反応
・周りの人からの反応

それらのフィードバックをもとに自分のコミュニケーションを修正していくのです。

このコミュニケーション最適化問題に何度も取り組むことで学習済みモデルの性能が高まっていったり、探索に用いるアルゴリズムをより効率的に出来るのです。
より具体的にはコミュニケーション最適化問題に何度も取り組むことで、③における初期値の予測がより最適解に近くなったり、④での探索時間が短くなるのです。

目的や制約が異なっていても転移学習かのようにこれまでのモデルが活きてきたり、探索において培ってきたノウハウは役に立ちます。

コミュ力の改善量をざっくり式にすると以下のようになります。

コミュ力の改善量
=試行回数×1試行当たりのフィードバック量×単位フィードバック量当たりの改善幅

上の①〜④は主に3つ目の「単位フィードバック量当たりの改善幅」に関わってきます(方法をお伝えしたつもりです。)
ですが、試行回数UP1試行当たりのフィードバック量UPもコミュ力改善のためにかなり有効な方法なので、合わせて取り組みましょう。

注意

※コミュニケーションでは言語以外も大事ですが、このnoteでは言語コミュニケーションに絞って書きました。
※リアルなコミュニケーションを考えると、そこまで厳密には出来ないので制約条件、変数は重要なもののみをピックアップしています。

余談1 具体的事例

嫌われてしまう人たちはどこの要素、工程がだめなのかを考えてみます。

1. プライベートで仕事中みたいに論理的に喋り過ぎて嫌われてしまうコンサルタント
→①コミュニケーションの目的を履き違えているのでしょう。論理的に喋ること(ロゴス多め)は目的ではなく単なる手段なのです。プライベートにおける会話の目的は楽しむ事であったり、親密になることでしょうから、その目的の達成のためには別のコミュニケーション方法を選択すべきでしょうね。

2. 怒って怒鳴り散らかす上司
→③の予測精度が非常に悪いのでしょう。目的として考えられるのは「相手のこれからのミスを減らす」とかでしょうけれど、その目的のためにパトス多め(B)に「怒鳴り散らかす」というC)伝え方を選択するのはあまり良い予測ではなさそうですね〜

余談2 見出し画像について

このnoteの見出し画像は「Processing」というプログラミング言語(+開発環境)を用いて作ったジェネラティブ・アートです。パーリンノイズとベジェ曲線を用いて描いています。

互いに探り合いながらコミュニケーションの最適解を見つける様子をイメージしています。

プログラミングは"言語"を用いており、機械とのコミュニケーションみたいなものです。今回の場合ですと最適化問題は以下のような感じですかね〜

目的関数:頭の中にある作品イメージ
制約条件:相手側の言語の文法(公式ドキュメントにほぼ全て書いてある)、PCの性能 etc
変数  :パラメータ、コーディング

変数調整を行い、頭の中の作品イメージに少しでも近くなるように探索を行いました。

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