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マンボウ keep on swimming

マンボウは未だ以って悠々と泳ぎ続けていて、相も変わらず飲食店のドアを叩いて周っている。
21日にいなくなる予定らしいが、おそらくそんな事はなく、今月いっぱい叩いて周るだろう。

真っ当な時間帯で営業できるのはいつだろう。永遠に来ないんじゃないか。
いや、そもそもこの状況で「はいどうぞ」なんて言われても人が来るのか?到底そうは思えない。
そういう意味ではマンボウが泳ぎ続けるのは正解と言える。なにしろドアを叩く代わりに、大人しくてさえいれば「これで当座を凌いでください」と軒先にお金を置いていくのだから。

こうやって書くと昔の民話みたいだ。
ヒトと飲食店を救うために夜な夜な街(町)を泳ぎ、かつての平穏を取り戻すために御国が遣わせた使者。しかも実際的なモノまで置いて行ってくれる。
いずれどこかに神社でも建立されるかもしれない。「萬坊救国大明神社」みたいな名称で。或いは21世紀の民話として語り継がれるかもしれない。


まあそんな妄想的皮肉を続けても全く無意味なのでここら辺にしよう。
兎にも角にもまた延びた。予想していたとは言え気に喰わない事には変わりがない。
この1年、彼らは何を学んできたのかがわからないくらい昨年と同じことしかしていない。
前例に倣うなら3月内はこのまま、4月頭に一度マンボウを帰し、同月末頃にまた泳がせて翌月半ばに帰すというシナリオじゃないかと思っている。

かりに21日で明けるとして、人は戻ってくるのか?
明けた直後は溢れる気がするけれど、そんなお祭り騒ぎなんて長く続かないことくらい僕でもわかる。
祭りの後は一度落ちて停滞しつつ、少しずつ戻っていく流れと予想する。けれどその間にまたマンボウが泳ぎ出して元の木阿弥になるんじゃないだろうか。
そうなるとこれは元の木阿弥どころか賽の河原みたいなものだ。積み上げては鬼ならぬマンボウに突き崩されを永遠に繰り返していく無限地獄。お金を軒先に置いて行くとはいえ。そしてそのお金だって限りがある。置かれなくなった時にどうなるかを想像する方が怖くはないか。
そのためにももっと施策を考える必要があると思うのだけど。

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