バーテンダー、遠征する。
さて、一週置いての続きです。
Instagramでフォローしている方が「自宅へバーテンダーを招待してなんかカクテルを作ってもらう」というイベント告知をされていたので参加したい旨を伝えたら「ぜひに」と快諾頂いた。のは良いのだけど問題は場所。
お住まいが中国地方なのだ。
こちら(関東)からはなかなかの距離。
新幹線で5時間くらいである。
ふむ。
遠いととるかそんなでも無いととるか。
正直、ちょっと遠いな…という気はした。
しかし、普段なら話せないような方々と話し、カクテルを作りあえるというのはこんな期間でなければやれることでもない。
って考えると距離やその所要時間の問題じゃない。行かない理由なんか何ひとつ無いな!と勝手に盛り上がって伺って来ました。
ところで主催の方はバーテンダーではない。
カクテル愛好家…いや、好事家と言った方が適当か。
自宅のリビングをBARにカスタムして作られているのだ。Jill_gaman_cocktail氏。
Instagram、YouTubeにアカウントを持たれている。
初めてなら画像を見て何処にあるBARなのか、と思うだろう(事実、僕はどこのバーテンダーだろうかと検索した。ぜひ見てほしい)。
そんなだから酒類の豊富さはもちろん、趣味でここまで揃えるのか…という揃えのシェイカーやミキシンググラス、サーブするグラスまで。
紛うことなきBARクオリティである。
このイベントに参加されたのはLE CLUB(愛媛)の村田氏、Bar Six(岡山)の今井氏、Last Tango in Paris(広島)の山崎氏、主催のJill_gaman_cocktail氏とカクテル愛好家の方、それに僕を加えての6名。
内容は適当に割愛するけれど、案の定でとても面白く勉強になるイベントでした。
最初はインスタライブでリクエストいただいたものを作るというところからスタートしたのだけど、バーテンダー指定やマニアックなカクテルのリクエスト、フリーで作るもので被せて違いを見たり。
なにより面白かったのは同一素材を使って各々カクテルを作るというもの。
そのお題は”エスプレッソ”。
それぞれアプローチも使い方も考え方も全く違う。
どういう視点でその素材を見て捉えるのか?
どこを立たせるのか?
自分の知識や技術をどう使うのか?
ライブで思考する段階から作るところが見られて飲めるのは本当に良き体験でした。
作りあって飲みあって、その講評はもちろん、しょうもないことも話し飲みつつ、でも初めから最後までとにかくカクテル話ばかり(なにしろ合流して最初の会話が当日にzoomで行われていたミクターズのセミナーとラッフルズホテルのカクテルについての話からだ)、けっきょく朝6時くらいまで話し込んでいた。
こういう事ができるのはとても稀有である。
愚策だなんだと散々書いて言い散らかしてきたけれど、こういう佳きこともあるのだなあ、とは思いましたね。皮肉な話として。
ここには書けないけれど楽屋トークもとても楽しく得るものがありました。
しかしみなさんこういう場に慣れてるんでしょうな、トーク上手い。
僕のトーク自体がつまらないのは通常運転なので良いにしても(良くない)、カメラを前にしてのしどろもどろはどうにかしたかったですね。
リバウンド防止期間に入り、お店も少しずつ稼働させ始めているのでさすがにひょいと行くのは難しいけれど、機会があればまた伺わせて、参加させていただきたいものです。
ご一緒してくれた方々に御礼申し上げます。
また、主催のJillさんにはいろいろお世話になりました!
更なる感謝、申し上げます。