キスの理由
先日、ある本を読んでいたら、「キスという行為は全世界、全人類に共通する行為なのか」という話題があったんですね。
これ、すごく気になりますよね。僕も同じことをずっと考えていたんです。
もし僕らが映画やマンガなんかで男女がキスをしているのを見ないで、例えば無人島なんかで小さい頃から暮らしたとして、そして、大人になって初めて異性と「そういう気持ち」になった瞬間、僕らはキスをするのだろうか? って疑問に思いますよね。
ええと、例えば「抱きしめる」とか「胸を触る」とか、まあもっと色んなことをしますよね。そういうのは「自然と」誰にも教えてもらわずにやってしまいそうですが、「キス」ってするだろうか? あれってかなり「作為的な上級者向けの行為」なんじゃないだろうか、って思いますよね。
なんか「唇と唇を重ねる」って不自然じゃないですか。大体、口って「食べたり飲んだりするところだし」って思いますよね。
それでずっと気になっていたのですが、答えがその本に書いてありました。
キスってほとんどの人種や部族がする行為らしいのですが、「しない部族」もやっぱり存在するらしいんです。
「ほら、やっぱりそうだ」って思いますよね。
でも「しかし」とその文章は続くんです。
しかし、キスをしない部族は「鼻と鼻を重ねる」らしいんです。
ここで「どうして僕らはキスをするのか?」という疑問が氷解します。
僕らはキスをすることによって、「相手の匂いをチェックしている」そうなんです。
だから「鼻と鼻を重ねる部族」の人たちも、その行為で「相手の匂いをチェックしている」というわけなんです。
犬が「くんくん」とお互いをチェックしますよね。そんな感じで、キスも「この人とセックスをしても良いのかどうかをチェックしている」のが「本来のキスの目的」なのだそうです。
そう言われてみると、「キスした」のに、その後に進まないときってありますよね。
あれって「うーん、やっぱりこの人は違ったかも。セックスはしない方が良いかな」って心のどこかで判断しているのかもしれないというわけなんです。
うーん、キスって深いんですね。
これよく言われるのですが、「男女って遺伝子レベルであうあわないって決まってる」そうなんですね。
会話しているだけでも「この人なんかあわないなあ」って感じることありますよね。
でも別の人がその人のことを、全く逆に「この人あうなあ」って感じてたりします。
たぶん「あうあわない」ってすごくあるはずなんです。
ということは逆に「どこかに必ずあう人」っているはずなんですよね。
まあありえない想像ですが、1000人の人と片っ端からキスしていったら、何人かはお互いが「この人は自分にぴったりの匂いがする! この人とセックスしたい!」って感じる人がいるはずなんです。
でも、僕らはどういうわけか、「キスまでの色々」がたくさんありすぎて、一生のうちに数えられるくらいの数の人としか「キス」は出来ないことになっているんです。
本当は神様がくれたこの「キス」という行為で「ぴったりの人」がみつかるかもしれないのに、僕らは出会えないまま、この人生を終えてしまうのかもしれないんです。
悲しい世界だと思いませんか?
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