「社会人サークル」かと思ったらネズミ溝だった話🐭
上京初日にぼったくられた2日後、懲りる事を知らない俺は、またマッチングアプリでマッチした人とすぐ会う事にした。
「友達とピクニックしてるんで来ませんか?」
と、メッセージが来て「行きます!」と返事をしてから、その友達の性別や人数が気になった…
どうやら、7人で男女半々のようだ。
(野外合コンかな?)と思いつつ、指定の公園へ向かった。
すると、20人以上はいるではないか!
様々な職業の男女がいた。
食事をし、バレーボールを楽しんだ🏐
(これは、社会人サークルというやつかな?🤔)と思った。
そして、その後
アパートで
鍋パーティ、唐揚げパーティなど、何回か足を運んだ。
毎回、初対面の人達が集まっていた。
3回目くらいの時に、お泊まり会が開かれた。
なにやら、成功者の話をzoomライブで聞くらしい。
俺は一時期、成功者が書いた自己啓発本やYouTubeを見たりして、全て無駄だと気付いていた。
(みんな同じこと言うなぁ)と思いながら聞いていた。
終わった後、組織の人たちが、「どうだった?」と聞くので、「いい話でした」と薄い感想を口にした。
見渡した感じ、客は俺ともう1人の男の子だけで、後の5人くらいは組織の人っぽかった。
若者のマインドを変えようとする団体なのかな?と思った。
すると間もなく、成功者らしき人がアパートに入ってきた。
今度は、画面越しではなく、ガチモンの人間である。
また同じような話が始まり、退屈のあまり、話の先を予想して当てるという行いを自分の中で楽しんでいた。
このくらいなら許そうと思っていたが、特定の会社の話が始まった。
例として挙げているのかと思っていたが、長い…これメインの話じゃね?
なにやら、急に具体的な話が始まった。
「この会社に会員登録して、どんどん友達紹介をしていくと、紹介した分だけ儲かります。」という内容だった。
(いやそれ、ネズミ溝じゃん笑)
その会社は、化粧品・洗剤・健康食品など美容や健康に関する商品を販売している。
バックれようと思ったが、終電あるのか分からない時間だった。コロナで24時間やってるカラオケ屋もない。もうここに泊まるしかない…
すると、風呂の時間になり、風呂場へ行くと、シャンプーやボディソープはその会社のものではないか!
さらに、スキンケア講座なるものが開かれ、それもその会社の商品を使っていた。
さらに明らかな怪しさなのは、その会社の商品と一般の商品を使った洗剤の実験など、テレビCMさながらの出来事が目の前で展開されていたことだ。
そして、眠る時間になったが、荷物が心配なので、服で荷物を縛った。そして、重要な物はあらかじめ家に置いてきた。
なにやら、次の日に本社に見学に行くらしい。
(いや、ヤバいだろ。早く起きてバックれよ。)
そして、敵地で睡眠をとる。
早期の目覚めに成功した俺はバックれ支度を始める。
もう1人の客も目を覚ました。(後日談だが、その人も財布を握ったまま眠っていたらしく、警戒していたようだ笑)
「起きたばっかりで悪いけど、衝撃の真実をお伝えするよ。これは、ネズミ溝なんですよ。」
「あ!僕もそう思ってました!」
どうやら、話の分かる子だったので、バックれの話を持ち出したが、組織の人達が起きてきてしまった。
もはや、歩行中に消えるしかない!
たが、アパートを出ると2人体制で監視されながら歩行しているため、逃げるタイミングがない。
しかし、日常会話してる分には楽しい。
結局、本社に着き中に入った。
思ったより、安全そうな建物だった。
一つ一つ商品を説明されて、(なんでそんな詳しいんだよ!)って思いながら、関心のあるフリをして聞いていた。
せっかくだから1つ何か買って帰ろうと思った俺は、野菜ジュースを購入した。
少しは質が良い、もしくは普通の野菜ジュースだろう。
そう思っていたが、帰り道それを飲んだら、お腹を壊しました笑
無事に建物を去り、解散を決め込み彼らのLINEもブロックした。
あの人達も元々は被害者なのか、あの団体は信じ切っていて宗教的な組織として確立しているのか。それは分からない…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?