体操服おじさん

ある日、閉店30分前のスーパーへ訪れると、「今何時か分かる?」とおじさんが聞いてきた…

(ん?この服装…どこかの学校指定の体操服っぽいな)

「22:30です」

「10時30分?」

「はい」

「ありがとっ」

ここで終われば、自分も時間を教えて(良い事をしたなぁ)で、終わっただろう。

「それ、ロードバイク?」

「そうです」

「おじさんも昔乗ってたのよぉ」

「そうなんですね(サドルを触るのやめてほしい…w)」

「〇〇まで仲間と行った事ある」

「あ〜、〇〇遠いですよね」

「あぁ、あれは疲れたね。これ普段はここをもつの?」

「そうですね。」

危険を感じた俺はライトを外してカバンにしまった。

「下り坂の時はここを持つの?」

ガシッ

「はい」

(帰ったらゾウキンで拭こう)

「乗っていい?」

(いやいやいやいやw 乗せたら絶対そのままどっか行くでしょww)

「いやぁ」

「だめ?」

「そうですね」

「なんで?」

(「なんで?」!?どうやって断ろう)

入り口へ歩き出す 。自動ドアが開かなかった。すると話題はそっちへ移った。

「この時間はあっちからしか入れないみたいだね」その入り口へ向かう。

(買い物までついて来ないよなぁ)

「じゃ、俺はトイレ行くから」

(よし、はやく買って帰ろう)

レジ で会計をしていると…

「ぶざけるな!(怒)」

(さっきのおじさんじゃん!なんかキレてるけど、閉店間際だからトイレ入れなかったのか?こっち来るなよ?…あぁ出口へ行った。俺の自転車に八つ当たりしないよな?)

俺「俺もさっき自転車置き場で絡まれたんですよ」

レジ「あの人さっきからいる。酔っ払ってるみたい」

あ、あの人ヤバい人だったんだな

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