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『おーいかえってこーい』いってきた

人誘う時って、自分はめちゃくちゃ面白いと思って誘ってるけど、相手にとって刺さるかどうか分かんないから結構ドキドキしたりする。
今回は大成功。連れてきたみんなも楽しめたみたいで最高。

遅咲会さんの『おーい、かえってこーい』いってきました!
年末滑り込みの観劇感想2024第四弾です。

『十字路』で知った水谷健吾さん作のお話。今回も期待を裏切らずSFな時間ギミックとトリックが最高に効いてました。
『十字路』見た時の意味わかんないくらい興奮して書いたnoteがこちら↓

引越しの片付けから始まる、壁に空いた穴に荷物が吸われるとかいう異常状態。
状況の飲み込めなさと、シュポって効果音がピッタリなくらいスッポリと吸われていく荷物、リアクション取るキャラクラーの豊富さが合わさって、荷物吸うだけ楽しい。壁の中の人がマジすごい。あんなに気持ちよく壁に荷物吸えるんだ。
ナオトが要らない物を次々壁に投げていくのに振り回される妹の理香子ちゃんも可愛い。兄貴の男友達に囲まれた時のイジられる妹の感じがピッタリだった。
なんも分からない状態で、でもなんとなく向こう側も似た世界なのが分かってきて…からの壁の向こうのネタバラシ。

第2章からの送りまくった荷物が戻ってくるパート、判明した瞬間のそうだったのか!って気持ちよさに加えて、何が戻ってくるかを思い出す作業に入る。
大家さんの本が戻ってくる瞬間がこのギミックの美味しいところ握ってる。
こうして30分の時を超えた壁の穴ってことが分かってから、タイムパラドックスに気を付ける緊迫感が漂う。
でも、具体的に何が起こるかは分からない辺りが深刻になりすぎず、過去の通りに遂行するゲームのようなキャッチーさを残してた気がする。
立花さんにどういうことか何度も何度も説明してもらいながら、30分前のことを頑張って思い出しつつ、次に何が起こるんだろうって予測しながら、ワクワクして観るのが最高に楽しかった。
そろそろこれだから、こうなるだろうな+こうなってたのか!の連続。
当たって気持ちいいのと、驚きが交互に来るのが楽しい。
かなり結構しつこいぐらい立花さんがじっくりわかりやすい説明を繰り返したけど、あれだけ教えてもらっても、途中でどうなってるのか分からなくなっちゃった。あの人の行き来や辻褄を全部合わせて書いてる、この脚本の完成度がすげぇ。
台本と同梱の時系列表を見ながら、こういうことか〜!って答え合わせをしてる。

十字路の時は、過去を変えちゃったけど、変えちゃいけなかった話、
今回の話は、過去は変えられないけど、変わりたい話。
時間や過去に関わるエピソードで、こんな風な描き方があるんだなって思った。
これだけずっと、変えないように変えないように!ってしてきた先で、変えちゃいけない過去と向き合って、未来に向かっていくラストも綺麗だった。

ギミックの楽しさに、調子の良い賑やかなギャグが挟まって、全編ずっと笑って楽しかった。なにより、子供がめっちゃ楽しそうに見てたのが良かったね。子供の楽しそうな声、一番幸せになる。


十字路の時から思ってたけど、中谷さんバリかっこいい。真面目な顔であの空気感に飲み込まれていく兄貴分、めっちゃ良かった。
また見たいです。できたら水谷さん脚本の作品で!

『おーいかえってこーい』ハッピーセット

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