『徒』いってきたよ
下北たのしいねぇー。ヴィレバンにAKEDOがあった。店員さんのセンスが良い。
台風消えたから安心だと思ったら、渋谷で思いっきりゲリラれた。空が不安定だ。
赤い。
劇団スポーツさんの『徒』、9月1日千秋楽で行ってきました。たのしい〜
まずね!真っ赤の舞台がめちゃくちゃ綺麗だった。あんなに真っ赤なことあるんだってくらい赤一色!
写真だと照明も相まってめちゃくちゃビビット色だな…でも、その異質感が不気味な異空間さをビシビシ感じた。
縛られてる。
縄で縛られ眠った5人から始まる脱出劇…いやなに、初っ端から面白すぎる。縛られてる。赤い。事実を怯えながら何度も口にするの、両手縛られてビクビクしてる滑稽さとの相乗効果で一言言うだけでオモロい。
毎回毎回、それぞれが挟むちょこっとしたフレーズが全部ツボに刺さる。「段差ありますよ」がめちゃくちゃ好き。めっちゃ好き。
無いものをありますよって、動かない壁が迫ってくるって、迫真の顔で言ってくるから堪らない。
一番最初に壁が迫ってくる!って言われた時、壁が迫ってみんなが潰される情景が見えたのに、迫ってないですよ。の一言で部屋が元に戻る。演劇って不思議〜。
銃もおもちゃって分かるまで本当に撃ててたはずなのに。
そういうハッタリで積み上げられたFBIの推理はなんて劇的で面白いことだろう。家族を置いて潜入し、悪の組織を倒す。トムのそんな回想に巻き込まれる全員。ここすっごい自由だったな。やっぱりその自由な掛け合いが最高に面白い。全員がずっとボケてる。ウケてもスベっても面白いのはずるい。それくらいにはキャラにも役者にも愛嬌があって、最強。決死のハリウッド劇場、いくらでも見たくなる。
トムやみんなの言う、こうなんです!に影響されてほんとにそんな風になってくる。
でも、絶対事実ではないし、真相はどこにあるんだろうと思えば。
主役の物語
レッドエレファントのボスの言ってたリサイクルショップの様子から始まる島村さんの解決パート。最初はこれもまた本当か疑ってた。だって、島村さん、主人公っぽくないし、ここまであんまり目立つ感じでも無かったし。
でも、なんだか、店長の不条理な説教を受け、コンビニでヤクルト1000も買えず、少し暗い、冴えない日常な島村さんが、成田さんと仲良くなって、主演って言われて。
そこから段々と、島村さんが主役のお話なんだって思えてきた。きっと作中の島村さんと同じように。
それは、トムの考えたFBI対レッドエレファントの命と信念を懸けた争いよりもドラマチックなもので。陰謀の張り巡らされた命のやりとりよりも、ドラマチックで。
様子も分からない友達を探して助けるだけだけど。主人公として一歩踏み出す瞬間は誰よりも劇的で、かっこよかった。
今思うと一番最初に目覚めたのが島村さんだったのもそういうことなのかな。
そこからの最終決戦は言わずもがな、またどんちゃん騒ぎ。今度は島村さんの主役のイメージにみんなが乗っかって手助けする形で。
密室でなんもなくて遊んでた人形遊びが、最後では巨大化したエレファントキングに立ち向かう彼女らを投影するの、めっちゃ良い。使い方うまかぁ〜〜
今までのみんなの役を全力投球した総力戦で、パートタイマー珠理奈を完遂させることで、この夢から脱出する。
物語のパワーってこういうことかぁ〜。事実かどうかもなんでも良くて、やりたいこと、やりたかったこと、各々が自由に叶えられる、その非現実を夢見れるっていう体験が勇気になる。言霊のような、ハッタリも事実になる。徒な物語も夢と勇気をくれるんだ〜
っていうのをひたすらに腹筋を抑えながら見ていました。真面目に不真面目やってるユニークさが良い。これは演じるのもたのしいだろうな〜。めちゃくちゃ楽しかったです。
内田さんありがとうございました!!!次も行きたい!!
徒ら
タイトルの映像で、ロゴの『徒』が反転したりする所で、このロゴの直線で構成された徒の、なんとも言い難い良さがあるんです。わ
一文字の『徒』ってのもとっても良い。
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