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『橘に鶯』いってきた
ツリーに情報まとまってるとか、チラシ紹介コーナーとか、キャッシュレス使えます!とか、
そういうひとつひとつに楽しんでもらおうって熱量を勝手に感じて嬉しくなってた。
露と枕の『橘に鶯』です。年末滑り込みの観劇感想2024第五弾です。
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上演台本買ったので、読みながら書いてる。
じっくり読んでから、このnoteも書こうとか思ってたら、一ヶ月以上経ちました。
さて、このタイプのセリフの書き口がとても好きなんだけど、なんでだろう。日常的でナチュラルな流れの会話が演劇的な小気味いいテンポで繰り出されるのがいいのかも。わざとらしさや違和感は感じないけど、飽きることもない遊び感のちょうどよさ。
このバランスすげぇなーって思うとかしたり。
人物造形がめちゃくちゃ繊細で。当主ではあるけども、仕事は主人が担ってて、協力したいとは考えてるけどあんまり上手くいかないの。
絶妙な未熟さ、手の足らなさがあるの、これ作れるのすげー。いやなんかこれすごいんだよ。設定が設定で終わりきらない、台詞や立ち回りに出るこの感じ。
けど、このかなめさんたちの田路家も化粧品屋の人たちも、振興会の職員も、みんな生きてて、その一時を切り取って描いたような生命感が物語に入ってる。
おくしさまが本当に居て、その長い人生の一瞬を見ているような、出てくる人の生きてる様子が、言葉や所作からありありと伝わってくる。
おくしさまって浮世離れしてそうな存在だけど、思ってた以上に俗っぽくて人間らしくて、思いやりに溢れてる人だった。
話にきてくれた人の好きな曲を聞いてるのとても良い人。次会った時に前の話覚えててくれる、おくしさまが愛されてた理由が分かるワンシーンだなって思った。
出てくる人物たちも悪い人ではないけど、上手く噛み合わない現実の上手くいかなさがじわじわ出てて、胸がキュッとなる。
亡くなったお婆ちゃんに遺された人たちの、次のステップに進むためのお話だったかなって思う。
雨が降った直後のようなまだ香りの残る静かな空気に、まだ鳴いている鶯が綺麗だった。
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