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2021年 14回目のキャンプ in 本栖湖・SUMIKA CAMP FIELD(11/20〜11/23)

冬シーズンが始まった

 かみさんがボソッと言ったんです。
「湖畔キャンプしてみたいなぁ」
「うん…そうなんだ?」
「田貫湖行けなかったし」
 実は今年の春に、田貫湖キャンプ場を予約してたんですが、天候が悪くてキャンセルしたんです。以降、キャンプ先は芝のオートキャンプ場か林間ばかり。それで、うちのかみさんは未体験の湖畔キャンプに憧れたと。
 さて、家からそれほど遠く無く、湖畔は無理でも湖に近く。そんなキャンプ場を探します。あ、あったあった。場所は富士五湖、本栖湖の南岸。老舗の本栖湖キャンプ場のすぐ近くに、新しい施設のようです。運営会社は小田原と同じRECAMPさん。少し早目に予約したので、希望のサイトも取れました。
 しかし安い。途中平日を挟むにしても、土曜からの3泊4日で8,000円ってかなりお得。しかも観光地で? 理由は後でわかります。

防寒準備をしよう

 温暖化の昨今とは言え、標高900mの本栖湖。しかも今年はラニーニャで冬らしい冬と予測されてる。テントの外では焚き火も出来るけど、就寝時に寒いのは楽しさよりも苦行になってしまう。今回のテーマは「温かいテント」と勝手に決めた。
 若い頃からソロでのキャンプに慣れていたので、基本的に日常を持ち出す事は発想が無かったし、少々の不便などは我慢すれば良いと思ってました。しかし、かみさんと一緒にキャンプをするようになり、更に今年の正月に、お洒落なキャンパーさんを眺めるかみさんの横顔を見て、おしゃれで快適なキャンプをしてあげようと決めていたんです。それでベルテントも買ったし、テーブルにクロスも敷くようにしました。そして今度はテント内の暖房。石油ストーブの購入です。

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 キャンプ用のストーブって意外と高い。有名な物だと30,000円は超えちゃう。でもこれは10,000円程度の物なので、許容範囲かな。当然だけどCOチェッカーやストーブファンも入手。
 その他に、高いばかりで効果の薄かったシュラフカバーに見切りをつけ、夏用の薄いシュラフをカバーに転用。ダウンシュラフも事前に日に干して、ふっかふかにしておきました。
 ストーブを使うと言う事は灯油もいる。なので携行缶も必要です。それも積載しないといけないし、積載場所にも気を使う。それでコットは積載時にコンパクトになるロータイプをチョイス。それでも相変わらず愛車イグニスは積荷でぱんぱん。

夕闇の設営

 チェックインは14時から。少し早目に着きたいと考えていました。途中でいつもの薪屋さんで3束を購入したのだけど、これが大失敗。
 道の駅で鮎の塩焼きと野菜を買います。ここ迄は順調だったけど、さすが土曜日、山中湖からは道が混む。到着予定が1時間遅れた上に、ナビの案内がトンチンカンで更に30分。チェックインはもう15時半。駐車スペースから積荷を運び、設営開始は16時を過ぎて。最初にテント、次にタープを小川張り。細々した物を用意し始めた頃には日が落ちて、手元が見えづらい。慌ててガソリンランタンを点けて、その灯りで作業しました。
 設営は明るい中でも疲れるけど、暗い中ならなおさら。更に寒いとなれば疲労感は増しますね。

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 冷えるので焚き火を点けようと思うが、何故か全く燃えない。細く割ってガスバーナーを使ってもすぐ消える。どうやら薪が乾いてない。熱が加わると断面からジクジクと水が滲み、煙と一緒に水蒸気が出る。これには参った。
 キャンプブームで薪がよく売れ、不足してるとニュースで見た。今まで良い薪を売ってくれてたあの店でも、乾燥が追いつかないのだろう。今年に入って値段は据え置きでも、束はずいぶん細くなった。それでも店のおばあちゃんの可愛らしさと、よく燃える良い薪だからと買ってたが、もはや買うに値せずかぁ。

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 設営が完了し、ビールを開けて夕飯を作りました。骨付きラムと鮎の塩焼き、いつものわさび餃子。そしてチーズフォンデュ。置いてある飲み物が勝手に冷えてく。冷たい飲み物は良いけど、温かいものには真空断熱のカップが必要です。

ぬくぬくテント

 薪が燃えないので焚き火が楽しめない。なので早めにテントに入ることにしました。燃えなかったとは言え火の始末は必要なので、その間に石油ストーブに着火し、テント内に入れておきます。

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 これがまあ暖かい。家でエアコン点けているより暖かい。快適なのでコットに寝そべりお酒を飲みます。でも、火事には注意が必要なのはもちろんのことだけど、一酸化炭素中毒はもっと怖い。COチェッカーは忘れずに。それと少々寒くても、換気には気を付けましょう。
 いやしかし、これは手放せないかも。このあとも12月にあと2泊、年末年始に年越し、1月、2月、3月と2泊ずつの予定なので、毎回このスタイルになりそうです。さすがに4月は要らないかな? でも前回のGWの野辺山は雪が降ったなぁ。
 その晩は、近くのテントにちょっと声の大きいおっさんがいたけど、日曜の午前中にはほぼ撤収。ぽつんと一軒家的に残された芝サイトはすっかり静かになりました。

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薪を買いに

 月曜日の天気予報は夕方から強風大雨。日曜のうちに準備をしましょう。まずはタープのロープを増やしておきます。なんだか蜘蛛の巣みたいだけど、飛ばされるよりマシ。焚き火の陣幕もタープの内側に移動しました。
 薪も買っておかないと。思いついたのは朝霧高原。ソフトクリームの美味い「まかいの牧場」に売ってたっけ、と思い車を走らせます。いや待てよ、そこまで行かなくてもR139沿いのコンビニに売ってるじゃん、と。案の定、ふもとっぱら入り口手前のファミリーマートで売ってました。これを8束(¥4,800-)買ってテントに戻ります。さてこの薪はいかがなものか。これも燃えなかったらどうしようと考えつつ薪割り。着火用の松ぼっくりを置いて薪を組み上げ、ガスバーナーで着火。…これだ、これだよ! 気持ち良く燃える燃える。これでやっと焚き火が、キャンプが楽しめます。

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遊びに行こう

 月曜の朝は薄日が差しててそれほど寒くない。テントのそばに張り付いてても飽きちゃいますね。まずは散歩でも。キャンプ場のゲートの正面は本栖湖の釣り舟漁港。浜に一番近いけど、漁協の土地っぽいので中には入りません。すぐそばに無料の駐車スペースがあって、そこから湖に行けました。わかっていたけど何も無い。人もいない静かな湖畔。

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 対岸に見えるのは、有名な洪庵キャンプ場かな? 遠過ぎてわからん。
 こんなこと言うと怒られそうだけど、実はこの辺り、歩いて行ける範囲には特に何も無いんです。山中湖のように湖を眺めるスポットも少ないし、今回のキャンプ場からは富士山も見えない。こうなったら車で出かけてみようと思いました。どうせなら温泉に入りたい。シャワーでもいいけど、冬はお湯に浸かりたいですよね。一番近い日帰り温泉を探してみたら…どれも遠いし高いな。あ、そうだ。田貫湖に行こう! 田貫湖にはキャンプ場の隣に温泉があるんですよね。しかも大人800円。露天風呂は無く、湯船もひとつだけと、泉質は気持ちいいですね。
 燃えない薪に燻されて煙くなった身体をさっぱりさせて、来た道を戻ります。目的は富士花鳥園。フクロウに会おう。

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 別料金だけど手乗り体験も出来て、可愛くて楽しいですよ。

雨が…来た!

 花鳥園の屋根が雨音で鳴り始めました。フクロウが落ち着かなくなるほど。なので園内の見学を切り上げてテントに戻る事に。ロープを増やし、張りとペグのチェックはしたけど、不安に感じるほどに風も強い。大丈夫かなと思いつつ、戻ってみればしっかりと立ってました。ああ良かった。しかし横風が強く、タープの下とは言え雨に濡れます。濡らしたら困る物をテーブルの下に押し込み、濡らしたくないものをテントに避難させ、お籠りすることにしました。
 ストーブのおかげでテント内はぬくぬくです。やることも無いのでお酒を飲みつつ、うとうとと。
 しかし5mmを超える大雨と5mを越える強風。テントはともかくタープは限界近い。特にサイドポールが外れたら、生地が風で暴れ出す。意を決してポールを支えるロープを追加し、更に左右のサイドポールを繋ぐ梁のようにロープを張りました。
 風雨が収まったのは19時過ぎ。それから鍋を作って食べましたが、寒いし濡れて湿っぽいしでいまひとつ盛り上がらない。吹き返しの風もあるので焚き火も心配なので、この夜は早々にテントに入りました。

撤収前に乾かしたい

 翌朝。撤収の朝。綺麗な青空でまさに快晴。
 このキャンプ場はチェックアウトは11時。しかし前夜の大雨でタープもテントもまだ濡れています。さあここから乾燥作戦だ。
 テントはストーブを強めに焚きます。そして内面の結露を雑巾で拭き取っては絞る。

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 グランドにシートを敷いてコットを出し、シュラフを日に当てます。  
 タープやテントの表側は、よく叩いて水滴を弾き飛ばします。
 日差しがあるので乾くことは乾くのだけど、それでもこのまま袋にしまうのは抵抗がある。思い切ってレイトチェックアウトを申込みました。これでゆっくり干せます。ご飯もゆっくり食べられます。
 すっかり乾かしたテントを最後にたたみ、キャンプ場を後にしたのは14時過ぎでした。

キャンプ場について

1.チェックイン・チェックアウト
 事前にメールで案内が来ます。LINEで友だち登録すると、そこからチェックインが出来るとか。ただしスマホの種類かキャリアなのかはわからないけど、送られてきたURLがエラーになる事があるとか。その場合、受付でQRコードから読み取って登録。LINE画面に各種メニューとして案内が表示されるシステム。チェックアウトもここから手続き出来ます。その他のアナウンスも基本的にLINEで行われるので、スマホ必須でLINE必須。スタッフさんは丁寧で親切。さすがRECAMPさん。

2.水場等の設備
 町営の運動公園に沿って隣接している立地なので、休日の日中は元気な声がよく聞こえます。車が通れる道路はすれ違い難所もあり。今回は芝の平坦なサイトを予約したけど、林間も広くある。林間のグランドは落ち葉。焚き火には注意が必要。水場は大きいのが3ヶ所でお湯も出ます。手洗い程度の小さいのは点在しているけど冷水のみ。
 トイレは基本的に管理棟がメインで、個室4に小用5〜6。入場ゲート側に仮設が洋式の共用4と小用が2。管理棟には無料のシャワーもあります。建屋の構造的に運動公園の旧館なのかな? ただし冬季はキャンプ場の全ての水場とトイレが凍結防止で断水するので使用不可です。

3.その他
 場内の道は未舗装の砂利。通行に支障は無いけど平坦とは言い切れず、雨水が足首ほどまで溜まる箇所があちこちに。特に入口側仮設トイレは完全に水没する場合があります。今回、途中で嵐のように風雨が強くなった日があったけど、夜間にうっかり足を入れてしまい、靴が一足使えなくなりました。
 場内、基本的に照明は無く、移動も仮設トイレの利用にもライトが絶対に必要。それもランタンでは無く懐中電灯のように先が照らせるものが。この辺りの未整備な点もあっての安い利用料設定なのかも。

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4.サービスについて
 夜間のスタッフ常駐は2名程度。18時を過ぎると売店は閉まります。売店には薪程度しかありません。しかも1束900円と高めの価格。これは15分ほど朝霧高原に向かって走り、ファミマの600円の薪を買った方がいい。特に冬場は薪の消費が多いので、300円の差は財布に響きますから。
 普通の道具はレンタルあり。だけど厳冬期対応などの道具は無いみたい。夜間の緊急連絡は前述のLINEを使用する方法です。
 野生動物の侵入は多くない感じ。芝サイトでは糞害も少なそう。でもモグラはいるみたい。あちこちに土山が見られる。
 消灯は22時で、その前にLINEで注意が数回あります。その上で見回りも。風雨が強まった時には臨時の巡回もありました。休前日は水場の照明も点いてたけど、平日は管理棟とその近くを除いて真っ暗になります。それは近くにどれだけキャンパーが居てもお構いなし。
 レイトチェックアウトは予約状況によるけど、1人につき500円で、11時を17時に延長出来ます。雨の翌日だったのでこれは助かりました。

データ:利用料金
3泊4日/¥8,000-
薪1束/¥900-
シャワー/¥0-
各ゴミ処分/¥300-(可燃ゴミ/瓶缶)
レイト料/¥500-(1人)

富士花鳥園/¥1,100-(1人)
手乗り体験(1回目10:30〜、2回目13:30〜)/¥300-(1人)
富士田貫湖温泉 富士めぐみの湯/¥800-(1人)