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2021年 13回目のキャンプ in 南足柄・Campeace(10/23〜10/24)

ツーリングからのキャンプ

 箱根の仙石原。今、ススキが見頃です。
 我が家からはおおよそ1時間で行けちゃうので、この時期毎年バイクで行きます。去年は近くのお蕎麦屋さんが美味しくて、それを楽しみにしてました。
「今年はいつ行こう?」
 もちろん秋に決まってます。10月から11月の、いつに行くかと言う話です。

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「いつでもいいんだけど、そのままキャンプしたい」
「え、キャンツー?」
 ちょっと身構えました。100円ショップのことじゃ無い。なぜならうちのかみさんはちったい。いや、ちっちゃい。ローダウンしたトライアンフストリートツインですら踵が浮く。なので山道は苦手だし、荷物なんて積んだら不安で仕方がない。……私が。
 みんながみんな最初から読んでくれてるとは限らないのであらためて書くが、かみさんは55歳のおばちゃんなのだ。主に外見は顔も含めて、長くシーマに乗ってる事で最近話題になった伊藤かずえに近い。近いと言ってもあちらがかみさんに寄って来たのであって、10年前の伊藤かずえはもっと素敵だった。でもうちのかみさんだって結婚当初は細くって世間一般で言う美人だったんだぞ。そんでもって今は見る影もないが、私にとっては可愛い可愛い、もひとつ可愛い愛猫より可愛い。どのくらい可愛いかって、近所のスーパーに買い物行くのにも恋人繋ぎで行くほど。結婚して30年経って、子育ても終わったら恋人同士に戻ってしまった。だからかみさんが転けたり怪我をしたり、泣いたりするのは心がしこたま痛むのだ。
 バイクはどんなにそばを走っていても、いざと言うときに助けることはできない。それがどんな結果になろうとも、ただ見ているしか出来ないのだから。
 結局、荷物の95%は私が積む。ツーリングなのでミニマムを目指すが、環境の変化に弱いかみさんを気遣い、4人用のテントにロータイプのコット、ダウンシュラフ、いつものチェアを2組、普段はサイドに使ってるテーブルと、上に乗せるテーブルサイズのアルミトレー。いつもと違うのはメッシュの焚き火台、今回新登場の焚き火用陣幕。あとは大中小のメスティンにカトラリー、CB缶ボンベとトーチとシングルバーナーにランタンに食材など。全部でおよそ30kg弱。これを大きいトートバッグに入れてバイクに積みます。
 なんか見た目はライム先輩。それでも横須賀キャンツーの時よりは軽い。あの時は念のため薪まで積んで行ったっけ。

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 30kgなんて小学生ぐらいと思うかもですが、タンデムの場合、人間は落とされまいとしてくれます。起きてれば。しかし荷物はただ乗ってるだけなので、積載次第によっては不安定なんです。
 タンデムライダーには良く、荷物になりきれと言われます。後ろで余計なことはせず、ただ身を任せろと。しかしそれはしっかり掴まってろと言う前提込み。本当の荷物は掴まってくれないので、うっかりすると道路にぶちまけちゃうの。

着くまでが大変

 今回のキャンプ場は、今年オープンしたばかりとか。元は中学校でしたが、10年ほど前に廃校になったそうです。その校庭をキャンプ場に転用したそうで。
 ふと思い出したのは小学校の記憶。林間学校の予定が、何かの事情で学校泊になり、校庭でキャンプファイヤーをしたり、家庭科室でカレーを煮たりしたんです。夜の学校の不気味さとか、雰囲気あって良いですよね。
 そんな事を思いながら向かいます。サイトにあったアクセスマップを確認し、県道を進んで目印で道を逸れると、もう突然の林道感。それをさらに案内看板に従って外れると、完全にやばい道。車だったらすれ違えない。アップダウンもあり、舗装は剥がれ、苔が路面を覆い、傍は鉄条網やガードレールの無い段差。その2mほど下は多分みかんの畑。落ちたら最後、ユニック車が来ないと引き上げできないが、どう見てもその道はユニックが通れない。私はそんなのなんとも思わないけど、かみさんがスリップしたらと考えたら怖い。
 そんな荒れ道を進んだらいきなり頑丈なゲートが。焦りましたね。まさかここでUターンかと。しかし落ち着いて見れば、鍵も無く、開けて通ってくださいと看板がありました。イノシシや鹿など、獣害防止のゲートでした。もう、びっくりさせんなw
 ゲートを越えて250mほど進むと、左手に古びた小さな学校が現れます。

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急いで設営

 校門を入るとワンタッチテントがあって、そこが受付です。チェックインは13時から17時まで。支払いは現金オンリー。予約の確認とチェックインで氏名と住所、電話番号。案内のファイルを渡されて施設の説明を受けます。受付の隣にはキッチンカーもあり、夕方からは生ビールを売ってます。水場とトイレは学校の設備を利用出来ます。代金にはゴミの処分費も含まれていて、ゴミ袋も渡されます。

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 区画は割と広めの感じ。隣のテントとも十分に距離が取れます。今回はバイクなので色々とミニマムだったので、広い区画にポツンとした感じ。次に来るなら車でガッツリ展開したい。サイトは基本的に土です。

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 到着は14時過ぎでしたが、山間は陽が落ちるのも早い。設営完了までに1時間かかれば、もう15時を回ってしまう。急がねば! 急がねばゆっくりビールが飲めない!

賑やかでも安心

 小さな子ども連れのファミリーキャンパーがほとんど。それを当て込んでか、校庭の中央にはさまざまな遊具が置いてあり、子ども達は歓声を上げて走り回ります。それでもあまり気にならないのは、テント区画から十分に距離があるから。そして遊具の使い方などをスタッフが案内したり、一緒に遊んだりしているので。紅白の玉入れ、輪投げ、バドミントン、名前は知らないけど『バナナサンド』で紹介されたボーリングとダーツを足したようなゲームなど。さらにキャンプファイヤーも行われて、大人も楽しめる雰囲気です。ただし静かなキャンプをしたい人には不向き。案の定、21時までは子ども達が遠慮なしに騒ぎますので。
 それでも22時には消灯であり、スタッフが巡回もするので不愉快になる事は少ないかと。

食材はしまえ! 寒さに備えろ!

 鹿、イノシシ、そして猫がたまに出るそうで、ゴミや食材はテント内にしまうのは必要だと何度も言われます。猫はウェルカムだけど、そこは素直に従いましょう。確かに22時過ぎにはすぐ近くで鹿の鳴き声が響きました。あの切ない声は間違いない。どこかのテントで子供が泣いた訳じゃ無い。それでも糞害もなく、管理が行き届いている印象です。

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 この時期、夜間は冷え込みます。焚き火は必要。シェラフも冬用で。
 風が抜ける立地なので火には注意しましょ。今回は風防となる陣幕があるので安心感あり。
 薪はオイルのペール缶で販売されてます。良く乾いていて気持ち良く燃えました。
 チェックアウトは9時から11時。一般的な設定なのでせわしなく感じる事もありません。次も利用するかは疑問だけど、それは不満がある訳ではなく、やはり小さな子どもが主役のキャンプ場だから。小学生から見たらおじいちゃんの年齢の私たちには場違いな感じ?

 ……誰がおじいちゃんですか。まだ孫もいませんって。夫婦で大型バイクに乗るイケてるおじさんおばさんって事にしといてください。

 そうそう、箱根の蕎麦屋は屋号も店員もそのままで、何故かラーメン屋になってました。とろろ蕎麦が美味しかったんだけどなぁ。
 おじいちゃ…おじさんにはラーメンは重いのよね。

データ
利用料:1区画1泊 ¥7,700- (シーズン、曜日で変動)
薪代:1ペール缶 ¥500-