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センスは日々の積み重ね【Xデザイン学校振り返り#1】
はじめに
この記事は、Xデザイン学校の初回となる「ブートキャンプ」(5月14日(土))受講後の振り返り(リフレクション)として記事を投稿したものです。(Xデザイン学校については以下のリンクをご覧ください。)
開講に先行して5月8日にプレ講座があり、初回講座と併せて受講しました。
それぞれ濃密な内容で情報量が多く、うまく咀嚼ができていない状況です。
その上で、1日で1つでも心に留まったことがあれば良しという、浅野先生のお言葉に励まされながら振り返ってみたいと思います。
センスは漢方薬に似ている
まず、先生のお話を受け、いま「デザイン」が必要とされているのは、変化のスピードがこれまで以上に加速しており、知識や技術の陳腐化が早いことが背景にあるのだという理解を得ました。
つまり、変化に柔軟に折り合っていくために、これまで重視されてきた知識や技術以上に、判断やセンスといった能力がものをいう時代になってきたんだと。
先生は、センスは「漢方薬のように時間をかけて体質を変えていくもの」と表現されており、言い得て妙だと感じました。
ただ、アートの素養もなく、デザイナーでもない、そして30代の地方公務員である自分にとっては果てしない道です。
それでもコツコツとセンスを磨くにはどうしたら良いのか。
どのような業種であれ日々の物事の見方・考え方次第ではセンスを磨く機会に変えられるのではないかとも思います。
浅野先生のお話の中で強調されていたことに、「外化」と「概念化」というキーワードがあり、考えを進めていく上でヒントになりそうです。
以下は、日常の中にセンスを磨くトレーニングを如何に埋め込みうるのか、まとまりはありませんが、ぐるぐる考えたことを書きとめたいと思います。
イメージにして行間をつくる
「外化」は観察の結果から得られた知見を表出させること。その際、デザイナーはイメージ化に長けているので、文脈の行間をも包含して豊かに表現できる強みがあるとのことでした。
すこしズレますが、情報伝達に関連して役所の公表資料に多く用いられる「ポンチ絵」がふと頭に浮かびました。
「ポンチ絵」とは、一枚に政策のあれこれを詰め込んだ資料で、内容は網羅的ではありますが文字が多く、読むのに非常に根気が必要です。
ポンチ絵は霞ヶ関の資料に多いのですが、読み手に誤解を与えないように、敢えて行間を作らないようにしているのかもしれません。
一方、省庁と比較して住民との距離が近い地方自治体におけるコミュニュケーションでは、むしろ行間があったほうが良い局面もあるように思います。
住民をはじめとした多様なプレイヤーとの協創において、イメージを用いたコミュニュケーションを図ることで、思いもしなかったアイデアが飛び出すかもしれません。
本来の外化の趣旨から逸脱したかもしれませんが、センスを磨くため、気づきやアイデアを意識的にイメージ化することを通じて、新たな視点を与え、時には他者を交えながら多面的に検討してみることは、一つの鍛錬になるのではないかと感じました。
概念化して本質を捉える
概念化の事例としてUberを引き合いに出されていたのが非常にわかりやすいものでした。
サービスの提供価値を概念化し、新たな切り口を用いて既存産業を破壊していくスタートアップ。そこには、デザイン思考と並んでアート思考的な素養も必要とのこと。
概念化能力はポータブルスキルであり、どのような業態でも必須の素養になるであろうと先生は強調されていたのが印象的でした。
集めた観察結果を外化し、省察する過程を経て概念に昇華させることにより、本質に接近していくプロセス。恥ずかしながら、これまで経験のないことです。
現段階では何をどうすれば良いのか理解が及ばない状況で、その過程を身体化されているであろうデザイナーの皆様に対する畏敬の念が深まりました。
今後の講義や課題演習の中で、その一端だけでも触れることができればと期待が高まった初回講座でした。