#182 歳末助けない
年末をつまんねと読む天逆毎。
年末に病院が休みになってから大掃除をするな、という世人の仰るのを聞き、そうだなぁ、と思ったには違いないのですが、特にそういう動機でもなく食器の整理などしていると今年の漢字、「金」だとの発表があった。主催側のアンケート結果を見れば分かる通り、12,148票/221,971票(5.47%)の1位というのがどうもにんともかんとも。どう思われますか。
ぢゃあお前ならどうするよ、今年の漢字、と聞かれてひねり出した答えが「辰」辰年だから! という程度なのでいろいろとお察しくだされい。
個人的な今年の漢字は「離」ないし「棄」。35年連れ添った自転車も捨てた、新婚当初に買った洗濯機も買い替えた、メインのパソコンも替えた、24年共に戦ったプリンタもとうとう逝った――。
通い慣れたBOOKOFFも2軒吹っ飛んだと聞く。実際に潰れたかどうかは見ていないので、ひっそりと戸と戸の隙間などに逃げ込んでいるのかもしれない。
外食もようわからんことになった。よう、というのが、いろいろな食材の値上げの幅がバラバラなので、料理の値段もちぐはぐに値上がりして認識がバグっている、ということだ。松屋の牛丼(並)が430円だとすると富士そばのたぬきそばが520円だったりする。で、はなまるうどんのかけ(小)が330円。みんなここ最近食ふたものであるが、みんな並列に候補だったものが、地殻変動があって値段がぼこぼこしている。
520円でたぬきそばを食ったあとに近所の390円の牛丼を見るとだいぶモヤッとする。
そういえば靴下の諦めどきがわからない。かたっぽないな、と思って捨ててしまうと、ひょっこり本人が帰ってきて「あれ、相方どうしました」と不思議そうな顔をする(と思われる)。相方のいない同士でペアになってごまかすものもあり、かといってちゃんとした場にはちゃんとした靴下を――ちゃんとした場というのも年に二回あるかないかなので「まあええか」となる。前は穴が空いたら繕ってはいたが、繕ってからまた穴が開くまでの時間を考えるとあんまりやらなくなった。布地だって薄くなっておる。
バーチャルおばあちゃんの「2024年今年買ってよかったもの」をぼんやりと観ていたら「睡蓮いいな」と思った。日中の半分以下しか陽の当たらないベランダではあるが、ちゃんと育つやろうか、とスターターキットを見ると2万円弱する。2万円かぁ。
100均のどんぶりばちでなんとかならんだろうか。ならんか。
なお、当方の「2024円買ってよかったもの」は購入履歴を穴の開くほど見つめた結果「箸置き」ということになった。
お膳の上に直に箸を置かないだけで、ずいぶんええきもちや。