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コレスキ語り:MTG「イニストラード:真夜中の狩り」のフレーバーテキスト

ごきげんよう!フレーバーテキストに目がない「ばんなそかな」(@BANNASOKANA_kt)と申します。

皆様、MTGのフレーバーテキストはお好きでしょうか?
自分は大好きで、新セットが出るたびに読み込んでお気に入りをTwitterでつぶやくなどしておりましたが、後で自分で見返したいなと思って記事にしてみました。

記事のコンセプトは「そのFTの何が素敵かを言葉に出して考えること」

今回は、MTG「イニストラード:真夜中の狩り」で好きな・気に合ったFT(フレーバーテキスト)について語ってみようかと思います。
イニストラードについては「真紅の契り」のところで語らせていただきました。今回の「真夜中の狩り」は「真紅の契り」の1つ前のお話です。
人類の守護者である天使アヴァシンを失ったイニストラードでは、徐々に夜が長くなっていくという現象が人々を脅かしていました。垣魔女カティルダは収穫祭を行うことでそれに立ち向かおうとしており、人狼PWのアーリンはゲートウォッチに協力を求めるが……というお話。
それでは今回もお付き合いください!

※このnoteはファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.

参考:「イニストラード:真夜中の狩り」のカードイメージギャラリー

1:物騒な群衆

「我々は大患期を生き延びた!殺戮の天使も!月の彼方の怪物も!
今度は大きな人狼どもが我々を脅かそうとしてるって?上等だ。」

怪物?上等だこの野郎!イニストラード人強し!
実際、滅亡級のトラブルを何度も生き延びており、民衆レベルで気合の入り方が違う感じがあります。パワーに満ち溢れていて好きなFT。

2:農家の勇気

「かかって来な、魔物め。収穫祭のハムのように刻んでやるよ。」

同上。農家の夫婦+子供ですらこの闘志!!
やっぱイニストラード人好きだなあw

3:愛される物乞い/気前のいい魂

イニストラードでは恵みは稀だが、思いやりは必ず報われる。

悪がこの街を脅かす限り、祝福された眠りは後回しだ。

みんなに愛された物乞いのおじいさんが、死後は街の守護霊となって戦ってくれるという、なんだか熱いFT。物乞いになる前は戦士だったのかな、などと妄想してしまいます。

4:哀悼の巡回兵/朝焼けの亡霊

「ここは気味が悪いよな、相棒?
いつも誰かに見られているような気分だぜ。」

「お前には霊がずっと見えていたんだな?
これで俺にも見えるようになったぜ。」

動物との絆系FTが4倍弱点なのだ。
死んで幽霊になって飼い主と同じもの(幽霊)が見えるようになったというFT。死後も仲良さげなのがとてもジーンときます……

5:滅びし者の勇者

彼は教区で殺戮された靴屋や皮職人や愚か者のために墓から蘇った
―—そして、殺戮された人々も蘇り彼の後をよろめき進んだ。

ゾンビなのに勇者、彼が守るべき者たちのためによみがえったが、彼らもまたゾンビになっていたという少し物悲しいFT。
こちら、初代イニストラードの「教区の勇者」が元ネタと思われるもので、能力も似通っているほか、英名やFTも似ています。
同一人物なのだとしたら……彼は街を守り切れなかったのだろうか……しかしそれでも町の人は彼を慕ってくれている、なんだか切なさが増してきます。

滅びし者の勇者:Champion of the Perished
教区の勇者:Champion of the Parish

「私はこの町の靴屋や皮職人や愚か者のために戦う
――そして、彼らも私のために戦ってくれる。」

6:グールの行進

死んでも参加したい親族会だったのだ。

個人的に「ゾンビジョーク」好きなんですよね……
死んだ一族がゾンビになって甦るというシチュエーションを「死んでも●●」の日夕表現に絡めたユーモア系FT。

7:病的な日和見主義者

イニストラードでは、ひとりの意外な授かり物は
まず他の人が泥の中でうつ伏せになることから始まる。

「他の人が泥の中でうつ伏せになる」という婉曲表現が気に入って選出。
珍しい表現、うまい言い回しを見ると、なんだかうれしい気持ちになります。
そして、怪物の襲来だけでなく人間同士でも奪い合う……やはり、イニストラードは過酷な次元……

8:腐敗した再会

グレイフェルド夫妻は夕食のお客が大好きだった。

ゾンビジョーク、その2!
夫妻が大好きなのは「夕食に来てくれるお客」なのか「夕食になるお客」なのか……両方の意味にとれる掛詞チックな技で薬とくるFT。

ちなみにイラストは「アメリカン・ゴシック」という有名な絵画で、MTG以外にも、いろんなところでパロディされているらしいです。

アメリカン・ゴシック
作者:グラント・ウッド
製作年:1930年

9:前哨地の放棄

人狼より速く走る必要はない。仲間の護衛より速ければいいのだ。

古の「キング・チータ」を思い出す友情破壊系FT。
怪物も一度には1人しか食べられないからね。君の犠牲は忘れないよ……

友達と二人のときに、キング・チータに追いかけられるはめになったら、
生き延びる道は一つしかない。
友達をつまずかせるのだ。
――スークアタの知恵

10:新生子の衝動

「私たちは初夜の晩餐に味わった快感を一生涯かけて追い続けるの。」
――エインジー・ファルケンラス

吸血鬼たちの「吸血」に関する感覚や価値観が垣間見えて、好きなFT。
吸血鬼にとって、生まれて初めての吸血は特別なものであり、彼らが吸血に躍起になっているのは、その時の快感を追い求めるが故である……
怪物の行動理念を伝える一文。

11:村の見張り番/村の略奪隊

「誓おう。我々が見張る間は狼による襲撃は決してないことを!」

護衛が不在のガツタフの石畳の街道には遠吠えが鳴り響いていた。

よくもぬけぬけと!
人狼のFTはこういうだまし討ち系のやつが多い気がします。
「見張っている間は大丈夫だよ!」→「見張るのやめちゃうけどなあ!」という裏切り行為。最初のセリフが無駄に意気揚々としているのが、何とも憎らしくていいですねw

12:森林地の先達

熟練の荒野の先達を雇うのは安くはない。
しかし、捜索隊よりも安上がりである。
同じく、葬式よりも安い。

森の危険性を、金額を軸に伝えてくるFT。
金をケチるとトラブルでもっと金がかかる、時には命を落とすぞ、とのこと。現実世界でも通用する教訓といえそう。
この人のセールストークなんだろうか?

13:日の出の騎兵

「私たちと同じく、朝が己の生存をかけて戦っているのよ。」

昼の時間が短くなっていることにかけて「太陽もっている」と表現したカッコいいFT。夜を恐れるイニストラード人ならではの表現といえるかもしれない。

おわりに

今回ツボなFTが多くて、紹介数が増えてしまいました。これでも削ったんですけどね……
特に「教区の勇者」はセットを跨いでのFTで、内容もどこかしら切なくなる感じで好きした。切ない系のFTは割と新鮮。
あとはやっぱり、イニストラードの人間の勢いあるFT、何度見てもいいですね。人間賛歌というといいすぎかもですが、怪物たちの中で同じ人間が頑張っているのを見ると、ちょっと応援したくなりますw

またほかのカードセットのFTも記事にできればと思っています。
それではまた!

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