コレスキ語り:MTG「兄弟戦争」のフレーバーテキスト
ごきげんよう!フレーバーテキストに目がない「ばんなそかな」(@BANNASOKANA_kt)と申します。
皆様、MTGのフレーバーテキストはお好きでしょうか?
自分は大好きで、新セットが出るたびに読み込んでお気に入りをTwitterでつぶやくなどしておりましたが、後で自分で見返したいなと思って記事にしてみました。
記事のコンセプトは「そのFTの何が素敵かを言葉に出して考えること」
今回は、MTG「兄弟戦争」で好きな・気に合ったFT(フレーバーテキスト)について語ってみようかと思います。
このセットでは、ウルザとミシュラが争っていた兄弟戦争の時代をテーマにしています。迫るファイレクシアの侵攻を前に、切り札となりうる「酒杯」の起動方法を探るため、テフェリーが自身の意識を過去に飛ばす、というお話です。必然、ウルザとミシュラ、そして彼らに翻弄された人々のカードが多めになっています。
よろしければお付き合いください!
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参考:「兄弟戦争」のカードイメージギャラリー
1:散乱光
ミシュラの軍勢は、第三の道の秘密を要求した。
ハーキル派の者たちは懇切丁寧にそれを教えてやった。
やはり皮肉といえば青のカード、「じっくり体験コース」で秘密の技を見せてやった、という勇まし気なFTです。「懇切丁寧に」というところが、皮肉たっぷりでとても良きw
2:飛び立ち【★推しFT】
兄も弟も認めようとはしなかったが、
太古の飛行機械を飛ばしたのが、
共に幸せに過ごした最後のひとときだった。
切なくなってしまうFT……
パワーストーンを巡ったウルザとミシュラは、ついに血みどろで憎悪に満ちた骨肉の争いへと発展し、2人と世界を破滅へと突き落としていきます。しかし、その兄弟にも、互いに喜びを共有した時間が確かにあった……
決して戻れない幸せな過去を書いた、短いながらもじんとくるFTです。
3:カー砦の暴君
戦争においてドラゴンは味方など気にしないが、味は気にする。
「敵をやっつける?No,おいしいほうをやっつける!」
ドラゴンのOnMyWay感と恐ろしさを表現したFT。人外の、しかも強力なドラゴンの心は、人の身では想像しがたく……いや、案外単純だよ、ということかもしれない?w
4:節くれ根の棺担ぎ
戦いの炎に、アルゴスのツリーフォークのほとんどが焼き尽くされた。
生き残った者たちもまた炎と燃え盛った。
復讐の炎に。
ツリーフォークたちの心情を、火を軸にして語ったFT。
樹木である彼らにとって火は破壊と恐怖の象徴かもしれませんが、それを胸の内に宿すほどの激しい復讐心を宿してしまったということでしょうか。樹木と炎のイメージを巧みに使ったFTだと思います。
5:突き刺す戦耕し
石も意志も等しく打ち砕くために造られた。
洒落が含まれているFT。こういうのを見ると、原語を確認する癖がついてしまいました……
英語では「Built to crash walls and wills in equal measure.」で「Walls(壁)」と「Wills(意志)」で洒落になっているようですね。洒落の再現度が高い、翻訳技ありなFTです。
5:飛空士の翼
なぜ空挺大隊が常に新兵を募集しているのか、
志願兵たちが疑問に思うことはめったになかった。
離職率は、就活における大事な要素だよ、と遠回しに呼び掛けているFT。
特にこのMTG世界では離職≒殉職だからね……
志願兵たちがちょっと気の毒になるFT。
おわりに
他に比べるとユーモア系のFTは少なめで、戦争の悲惨さや過酷さを伝えるものが多かった印象でした。たいがいは兄弟の対立による惨禍なのですが、逆にその中でも唯一、兄弟の幸せな時間を描いていた「飛び立ち」はとても気に入っています。ストーリーや設定をしらないとピンとこないこともありますが、これを機にすこし調べてみるというのもよいかもしれませんね。
またほかのカードセットのFTも記事にできればと思っています。
それではまた!