(230722)だってこのまま濡れてゆけば 誰も変に思わないわ そして字幕の彼方に消える
2023年7月11日(火)
用事があり出社したけれど、最近はまたコロナが流行ってるとかでオフィスに人が全然いない。
夕方になって、同じチームのフランス人が突然コンビニで買ってきたアイスボックスの蓋をビリリと開けてそこにソーダを注ぎ始めた。
部署に甘い匂いが広がってなんとなく笑ってしまったのだけれど、笑われたことに納得がいかないのかフランス人に追及される。
ごめんごめん、そもそもダメではないし、アイスボックスもダメじゃないし、ソーダもダメじゃないんだけど、アイスボックスにソーダを注ぐのはあまりにもエンジョイ感がありすぎるというか、余暇感が強すぎるというか、特定の秩序を保って成り立っているオフィスという場所で行うには自由すぎる行動が故にちょっと笑ってしまったけど全然ダメではないんですよと伝えると納得したような、してないような様子になっていた。
彼は彼なりに日本の社会に馴染もうと日々努力しているというのに、水を差すような行動を取ってしまった。
オフィスでアイスボックスにソーダ注いでも全然いいよ!ってとっさに言える反射神経と器のでかさが欲しいと思った。
2023年7月17日(月)
珍しく連日、新宿二丁目に繰り出した。
連休のゲイタウンはあんまり東京の人はいなくて、東京以外に住んでる人なんかが結構遊びに来ていて面子が面白い。同窓会みたいな趣がある。
大阪、愛知、静岡の友達とか、懐かしい人ととにかく沢山会えた。
ここに来れば誰かに会える、というのはどことなくニューヨーカー的な街の好きになり方な気がして(ゴシップガールでそんな台詞があった気がする)、こういう週末は東京に住んでいることの良さを自覚する。
大都市は人がとにかく多いから、コミュニティが排他的になりにくいというか、寛容なコミュニティが形成されやすいというのがひとつメリットだと思う。
東京に住む意味とは…って結構考えてきたし今も考えてるけど、このコミュニティの寛容さは明らかに他の都市では得難いはずだ。
遊びに行ったクラブイベントで、お酒を買うたびサイリウムのブレスレットが貰えた。本当はピンクや青が欲しかったけれど最初に貰ったのは緑だった。
昔は緑や黄色って全く好きではなかったけれど、最近は緑も黄色も好きだ。
むしろ、昔大好きだった赤とかは今はそこまで好きじゃない。
こういうのってなんなんだろうか。精神状態?
2023年7月19日(水)
日サロに行った。今年三度目。
生まれてはじめて自発的に肌を焼いているが、この、謎の蛍光灯みたいな何かに囲まれる空間に全裸で入るという行動の特異性に耐えられない。
恥ずかしいとか違和感があるとかではなくて、33年間生きてきた人生の中のどの行動や行為にもジャンル分けできない何かをしている感覚がある。
何歳になっても新しい経験はできるのかもしれない。
去年まで狂った様に美白をしていたが、僕は血色が良すぎるため白くなればなるほど肌が赤くなるのがイヤで今年からは焼くことにした。
白でなければ黒。不器用にしか生きれない。
肌が黒くなると、良く言えば自分の所作が出す儚さというか、悪く言うならうっすら溢れ出ていたコミュ障で挙動不審な印象が薄れる。
虚勢が張れるのだろうか。
昔なにかでギャルの人が外見をゴテゴテしくするのは武装だ、みたいな話をしていたような覚えがあるけど、まさにそれを感じる。
世には白さ由来の強さも、黒さ由来の強さもあると思う。
そもそも、僕は元来粗雑な人間なので黒い方が似合ってるのかもしれない。
(肌を焼いてる人がみんな粗雑であるという意図はありません)