フィンテック企業の数
銀行口座決済の当たり前を変えるPay by BANK開発中のBANKEYの阪本です。
今回は銀行の数を数えた前回に引き続いて今回はフィンテック企業の数を数えます。
序章:金融と非金融
銀行やらフィンテック界隈にいると非金融という言葉をよく耳にします。
金融は文字通り「カネを融通する事業」のことなので、とにもかくにもカネを動かしているビジネスのことのようです。一方で非金融とは「カネを融通すること以外で誰かの役に立っている事業」のことかと言うと、金融サイドの人からは怒られたりします。
「金融はサービス業だから」
とか言って。じゃあ何なのですか?と尋ねると「金融を生業にしていない事業のことを非金融という」と返ってきたりします。
ふむふむ、あれですね「世の中には2種類の人間しかいないオレかオレ以外か」みたいなやつですね。
とはいえ、ビジネスである限り代金の回収等で「非金融」と言われてもおカネとは切っても切り離せません。どうやら金融とは「厳格な規制の下でカネを融通することを生業とすること」としておくのがしっくり来そうな感じがします(非金融とは金融規制の範囲外でビジネスを行うこと)。
フィンテック企業の数
金融×テクノロジーでフィンテック。定義が非常にあいまいで数えるのがとても難しい。
というわけで日本、アメリカ、イギリスのフィンテック企業数についてChat GPTに聞いてみましょう。
何となく肌感に近い数字が返ってきましたので、それぞれの数字についてもう少し検証してみましょう。
日本のフィンテック企業の数
ChatGPTは約400社と回答してくれました。
Fintech協会のホームページを見ると、ベンチャー会員が130社、法人会員が276社とあります(2024年9月16日現在)。
BANKEYもFintech協会には加盟していないので当然ながら協会会員ではないFintech事業者がいるので130+276=406社がまず最低ラインと言えそうです(実際には法人会員にはちょっとFintechと言うには厳しいと思われるコンサルティング会社22社、システム開発企業45社や銀行も30社あまり含まれています)。
次に、規制の側面から見てみます。
まず資金移動業者については80社の登録があります。
プリペイドカードや商品券を発行する前払式支払手段(第三者型)発行者登録は844社あります。このうち過去10年間に登録した事業者に限定するとその数は164社まで減ります。
ローンを実行できる貸金業者は259社、銀行APIと接続する電子決済等代行業者は121社あります。
また資産運用のための金融商品取引業者の登録は全部で1,937社あり、過去10年間の登録に限定すると623社です。
この他、保険や金融サービス仲介業などもあり、またライセンス登録企業の重複(1社で電代業と金融商品取引業者を持っているなど)もあります。また、フィン「テック」と言えるかという問題もあります。
このうち、資金移動業と最近の前払式支払手段、電代業を足すと365社。貸金と資産運用の金融商品取引業者で50社程度と見積もって400社といったあたりはそれなりに感覚と合いそうです。
まとめ
今回もオチはありません。とりあえず数えてみました。ただフィンテックの定義次第ではあるものの少ないなぁというのが正直なところです。ではまた。