ザ・バットマン
ネタバレ多分あると思います。
最近のバットマン映画って、ヴィランがクローズアップされるものばっかじゃない?ジョーカーは言うに及ばず、ジャスティスリーグはone of themだし、まあそもそもヒースレジャーががんばったせいでヴィランが主人公を食う映画ができちゃったのが諸悪の根源か。本作はそんな傾向に終止符ヲ打つべく、バットマンのキャラクターが前面に出ている。(そりゃー「ザ・バットマン」ですからあ)。結果、バットマンからは非常にやばい空気が漂ってくる。でもそれも、いみじくも「LEGOバットマン」が指摘したように、元々バットマンの本質ではある。本作はそれを強調してるだけ。
結果、今回ヴィランは目立たないよう埋没させざるを得ない。だからリドラーも(またリドラーってチョイスが絶妙)大物感はそこそこ。でもそれでいいんです。ダークナイトにならなくて。
サイゾーの評だったか、「この話は別にバットマンでなくてもできた」というのは、一面ではその通りで、そういう意味ではジョーカーに連なるものもある。でも、前述のようにこれは紛れもなくバットマンの映画である、とも言える。
キャストの方だが全般的によかった。バットマンはここ数年では最高の出来じゃない?声がいいね。キャットウーマンもよかった。彼女も恐縮してたようだけど、ミシェルファイファーやハルベリー超えたんじゃない?
ラスト、ジョーカーっぽいキャラクターが出てきて、続編を匂わせる。監督はインタビューで、「あのシーン(登場するのは「名無しの囚人」)は続編のためではない」と強調していた。ふーんそうかい。まあいいけど、続編作ってくれてもいいんだぜ?