脳みそのお話

ドグラ・マグラという小説を読んで、ずっと心に残っている考え方がある。
脳髄は様々な刺激を反射するための機関であり、人間は刺激によって何らかの処理がされ脳髄によって何らかの反射があり、行動(思考も含む)をするということだ。
これは、ロボットとかの研究の礎になっている「受動意識仮説」も同じようなものだと思う。

ぼくも人間は外部刺激によってなんらかの神経伝達が起こり、行動が起こると思っている部分はあるけれど、それが脳髄にまですべて到達しているか?というとそれはなくて、脳髄に到達する前の反射だってあるし、外部刺激というのは、目に見える五感としての刺激だけではないもっと多次元の刺激を受けた上での処理だと思っている。
だからといって、なるがままになるのも違うと思っていて、人間ができることはその神経伝達の回路、反射の回路を書き換えることは能動的にできる(まぁ、これも多次元的な刺激による受動的な作用なのかもしれないけれど、それを意志と呼びたい)と思っている。

さて、身体の反射は日々の鍛錬の中で身につけていくとして、脳を経由する神経処理のときに、きっと一人ひとり活性化しやすい脳の部位は違うと思う。つまり、無意識のうちに利用してしまう脳の部位というのが違うということだ。

多分、ぼくは前頭葉が強い。前頭葉は思考を司る部分。
あとは、よく出てくるのは、
側頭葉、頭頂葉、扁桃体、海馬らへんだと思う。

昔読んだことがある、ファスト&スローとか、コーチングの中の知識では、
扁桃体の方が進化論でいうと爬虫類的で、危険を回避したりする、衝動的な感情、動作を司るところ、そこから前頭葉に行くにつれて、動物 -> 霊長類 -> 人類 といった形で脳が成長してきたと。

それぞれ前読んだ書籍でばっくり覚えてるものでうろ覚えだけれど、
頭頂葉は空間を司るエリアで、空間認識に長けている人は頭頂葉の活動が活発であったり、外界からの刺激(触覚)はこのエリア、
側頭葉は、記憶(言語、非言語)・情動としての海馬、あと、聴覚認識として音を言語を理解するエリア、そしてそれ以外の刺激についても言語として理解するエリア、
後頭葉は、視覚的な情報を処理し、頭頂葉に情報を渡しているエリア、
扁桃体は、大脳辺縁系で、恐怖とか直感力とか、交感神経に関わるエリア、

こういったエリアとしての役割の他、右/左、というか優位、劣位としての右脳/左脳での役割の違い、各部位との連動性みたいなものが脳のメカニズムを理解するには良さそう。

瞑想のときも、金色の光が眉間を貫くように、とか、脳から足までなにかが流れているように、みたいなことをイメージしながらやることが多いけど、これは筋トレと一緒で、活性/非活性させる部位を意識的にすることで、瞑想(つまり脳のトレーニング)をより効果的にするのだと思う。
どっかの本で読んだのは、瞑想状態のときは、頭頂葉が通常時より非活性化するから、空間認識が曖昧になり、自分という存在が溶けてなくなる、といった感覚になる、と読んだこともある。

あとは、脳につながる刺激として、自律神経系として、交感神経/副交感神経という2パターンの神経系があり、 自律神経系は、末梢神経系と1種で、中枢神経と区分される。
自律神経は人を効果的に動かすためには非常に重要なもので、
現代人は交感神経優位に立っていると言われているけど、基本は副交感神経を活性化して、必要なときだけ交感神経を優位にするのが理想の形。

交換神経とか、副交換神経というのは、生命活動や、生命としての無意識化での能力の発揮にはとても大事なレバーのように思われる。
あとはこういった脳に与える外部刺激?として、アルファ波、ベータ波、ガンマ波といった波があり、ここらへんもどう自らに取り込んでいくか?も重要な気がする。

なんでこんなことを考えているかというと、人それぞれインプットの仕方や、記憶への定着の仕方、理解の仕方が違うからこそ、脳の仕組み的にはどこが他の人に比べて優位で、どこは普通なのかとかを考えられるようになるし、それにあったインプットの仕方や、弱い部分を鍛え、能力を向上させるとか、強い部分をより強くすることもできると思うからだ。

きっとそういった目線で見ていったときに、昔の人が当たり前のようにやっていたことってのはそういった智慧の集合体であろうし、古来の文献を読んでいて、より学びが深くなるのだと思う。

とにかく、脳についてももうちょっと解像度高く捉えたい、という気持ちがある話でした。

本日も読んでくださりありがとうございます。感謝します。



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