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#4 劇団四季の俳優になりたい。迷いの時。

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初めて劇団四季のオーディションを受け、不合格通知を手にした私は、家でめそめそと泣いた。

茶色の封筒に入った薄い不合格通知は、私の努力不足を象徴しているように思えた。

オーディションを受けるために大阪から神奈川まで行き、すぐに帰宅してからというもの、毎日合格通知を待ち続けた。

合格の手応えはなかったが、そもそも予選の時だって手応えはなかった。それでも予選はなぜか通過し、本選まで進んだという事実が、不思議な自信につながっていた。

ようやくポストに届いた手紙を母が手にし、
「これ、劇団四季から届いてたよ」と渡してくれた。

大学の勉強にも集中できず、ただただ毎日合格通知を待ち続けていた私。

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