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続・つくばロックフェスの思い出

前編はこちら

⑥ ここでしか会えない知り合いが多すぎる

ほかのフェスに行って、突如どこからか声をかけられるなんてこと、ほぼない。昨日は何度か「え!来てたの!会うの5年振り?」みたいなプチ同窓会状態になった。
僕は2008~2012年頃は年間150本ペースでライブを観に行っていて、自分でもイベントをやったりしていたので、ライブハウス周辺に知り合いがメチャクチャ多かった。
しかし、あれから時は経ち、僕も他の人たちもライフスタイルが変わった。ここで、「一時の熱が冷めた今なお見続けてるバンドって何?」という話をすると何とも味わい深い時間が得られる。

まず、ライブハウスに行くエネルギーと、行かないで出来ることを秤にかけるようになった。そこを勘案して観に行きたいバンドって、今では片手で収まってしまうくらいだ。翌日への負担とかも考えちゃうなあ。
(もう、大人になっちまったんだ・・おれたち・・)
そうなると基本的に思い出話にならず、「今ってさー、こうなんだよね!」「うわ、めっちゃわかる!」みたいな現在進行形の話が展開される。

僕含めて、みんな「今」を楽しんでいる。当時を振り返ったりもするけど、あの頃のほうが良かったなんて言う人、だれもいなかった。

⑦ でも、ふとした瞬間に思い出がよみがえる

数年前に活動休止して、今は神出鬼没な活動をしているSEBASTIAN Xというバンドがいる。ライブハウスに通い狂っていたころ観ていて、イベントにも出てもらったバンドのひとつだ。
今回は、つくばロックだからオファーを受けたのだろう。
やはり久しぶりにライブをするということで、この日一杯目のビールを片手に陣取っていた。僕は活動休止後、初めて見る彼らのライブ。

一時はちょっと険悪だったメンバーが、また揃ってステージに上がっているというのは感慨深いけど、そんな感慨は無意味なほどに素晴らしいステージだった。

なんというか、ステージから「すっごくキて」いた!

ボーカルの真夏ちゃんはソロ名義でも活動していて、そっちも主にバンド形態をとっている。
なんでSEBASTIAN Xもやるんだろう?と思っていたけど、たぶん答えは明快で、楽しいことが2倍になるから。違う人たちの違う笑顔が見られるから。
本人には聞いていないけど、あのライブを観ていたら、セバスチャンやるのに難しい事情は要らないだろうと誰もが思うはずだ。

僕はライブ見るときに腕とか上げるのは本当に楽しいときしかやらないのだけど、もうこのライブのときはぶんぶんに振り上げた。

「ワンダフルワールド」という曲がある。2009年に発表されたこの曲。どうしても当時ライブハウスで見た光景とか思い出しながら、それでも歌詞は現在進行形で背中を押してくれていて・・

あぁ昨日より今日がいい
そして明日はもっといい
ただ歌って 歌って 歌って
そして溢れればいい

文字に起こすとひたすら明瞭な歌詞だ。
でも、これが・・なんと表現しようかな・・自分に流れた時間を、ぜんぶ肯定してくれた気がして。あのときがあって、今があって、これからの未来もあって。
この名前がつけられない感情も、名前のないまま胸にしまっておくけど、つくばロックフェスという舞台じゃなければ体験できなかったのは間違いなかった。

終演後、そのへんをぷらぷらしてるメンバーを一人捕まえて、めちゃくちゃ良かった旨をすぐに伝えられたのも「悔いなし!」といったところ。

文章がここまで長くなる予定じゃなかったけど、だいぶ文字数が溢れたね。溢れればいいって歌われたもんだから、思わず。このあたりで今回は。

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keiichi
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