初体験、浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLS
自宅だけでのベンジー摂取に限界が見えたのは去年の暮れ。
3月末のチケットを手に入れることで平静を保ち迎えた本日。
リキッドルーム恵比寿へ、初めてベンジーのライブを観に行った。
客層は革ジャンにオールバックだらけかと思いきや、意外とsyrup16gに近い何かを感じる。
開演前にガヤガヤしてるのは全然違うんだけど、演奏が始まったらその正体が分かった。答えはのちほど。
定刻ぴったりに暗転し3人が登場。
すると会場のあちらこちらから、「もう、思いが溢れてこうするしかない、だってこうなっちゃうんだから!!!」という、
心の底からその名前を言いたいのが伝わってくる「ベンジーーー!!!!」の熱い声援の数々。
いるよーベンジーいるよー!!
あっ最初からサングラスしてない!聞いてた話と違う!
1曲目から『Turkey』という超速い曲でおれたちにぶっ放してくれた。
ほんとにかっこいいしちょっと待ってほしい。ステージの左に中尾憲太郎、右にベンジーがいるというこの状態なに?!?!
その圧倒的事実をも軽々と上回るライブに、脳内に瞬間的に過ぎる言葉は消え、感嘆符とかその類のものばかりになっていった。
「えー!」「うわあーー!!」「まじかー!」
「ちょっと待ってベンジーかっこいい・・ってMCかわいいな!!」
完全に虜である。
ライブは、「フェスに呼ばれたけど持ち時間が少ないからとにかく曲を詰め込む若手バンド」の如くフレッシュな勢いでテンポ良く進む。
4曲目で早くも『ガソリンの揺れ方』がフロアに落とされた。落とされたって何だよって、これ爆発物だから。
向かう先が一直線の「ラブリーベイベー!」で会場が大爆発。
曲間が少し空くと(本当に僅かでも音が途切れると)すぐさま【ベンジーと叫びたいゲージ】がフルになったファンたちが名前を叫びまくる。
みんなが「ベンジーが今日ここに存在してくれてありがとう!!!」と強く思い、その結集された念がフロア中に溢れかえっている。
そして、これが、この感じが・・syrup16gの五十嵐隆に対するやつと近いんだ!とそのとき気づいた。
ここで誤解を恐れずにあえて言いたいのは、演奏自体はやっぱり今のバンドの曲のほうがスッと入ってきたし、そうであるべきだと思うということだ。
仕事帰りの装備だったから少し後ろの方で見てたんだけど、佳境の『Watching TV』がソリッドで、演奏の抑揚も素晴らしくて思わず前のほうに出た。
憲太郎(あえてこう呼ぶ)もここがブチアゲどころとばかりに、巨体と長い手足を振り回し、おれが憧れたプレイスタイルでベースをかき鳴らしていた。よくあれでピッキングできるよな。
そして会場中のボルテージが上がりきり、自分の身体もステージに近くなったところで体験した『Beautiful Death』はもう・・
宝物だーーー!!!!
という気持ちで、心がたぷたぷに満たされた。
いまおれが高校生だったら机に掘りたい歌詞ランキングNo.1の、
真っすぐ生きて きれいに死ぬ
愛するものを 愛し続け
真っすぐ生きて きれいに死ぬ
愛するものを 愛し続け
できたら途中でたくさん
笑える場面があればいい
できたら途中でたくさん
感動できたら なおさらいいぜ
を真正面から浴びてしまったのだから。
最初の2行だけにしとく予定がサビを全部掘ってしまった。このあと職員室に呼ばれて反省文を2000文字書かされるだろう。
その2000文字の中にもベンジーの歌詞を1500文字くらい盛り込んでいきたい。
アンコールではなんと『ロメオ』!!
聴けるだろうな~という心の用意がまったくなかったので、めちゃくちゃ嬉しい。「ねぇあんた少しヘンだよーー」はやっぱり合唱パートなんだな。
しかし、おれとしては『Fried Tomato』でのベンジーが発する台詞仕立ての「おやすみ」のほうが破壊力があった。ときめいてしまった。好きになっちゃう、もう好きだけど。
そしてダブルアンコールでは『PUNKY BAD HIP』。ブランキーの曲だけどINTERCHANGE KILLSバージョンと言ったほうがいいだろう。
サビ以外の歌詞がほぼ合唱(というか合叫)パートなのはよくよく考えると珍しい。例にもれず合叫してきた。そりゃするよ、目の前にそれがあるんだから。
中でも「世界が終わるまで待っててベイベー!」のところは、みんなが「これを2019年に叫べるなんて!!!」という感慨に溢れていたと思う。
これを叫びながら、すでに最高潮だと思っていた自分のテンションがもう三段階くらい上がるのが分かった。
そして三人がステージを去るとき遂に心の底から叫んだ。
「ベンジーーーーー!!!!!!」
「憲太郎ーーーーー!!!!!!」
こうして大満足で帰路についたベンジーライブ初体験。
お・・おかわり・・!!