世界を救う「雑草」

それでは、出欠とりまーす!

萩(はぎ)さん

はい!

尾花(おばな)さん、

はい! 

ススキさんご結婚されて名字変わったのね。

葛(くず) さん

はい

撫子(なでしこ)さん

はい!

女郎花(おみなえし)さん

はい

藤袴(ふじばかま)さん

はい!

そして、このわたし、桔梗(ききょう)で秋の七草組全員います。

よろしい、それでは、わたくし、さつま芋の友人で米国カリフォルニア州ラホヤにある「ソーク生物学研究所」でジョアン コリー先生のもとで共に研究されているシロイヌナズナ君に「世界を救う根っこ」についてお話しいただきましょう。

初めまして、シロイヌナズナと申します。この私のような一見ただの雑草が、空気中から吸収して地下に埋める二酸化炭素(CO2)の量を大幅に増やそうと日夜研究に勤しんでおります。

まず、第一に根っこが通常より大きく地中に伸びるよう遺伝子操作が必要になってまいります。私の根っこには「スペリン」と呼ばれる不浸透性コルクのようなポリマーが豊富に有りまして、これは、水分を透過せず、他の部分よりはるかに微生物によって分解されにくいのです。

お陰でこのスペリンに閉じ込められた二酸化炭素は、土の中で何十年、いや恐らく何世紀も保持されるようになるんです。

こうした特性を地球上の耕作地の半分以上をしめている、小麦やトウモロコシ、大豆、米、棉等の根っこに持たせる事が出来れば、世界を救えるかもしれないのです。

大きな声では言えませんが、気候科学者たちは、化石燃料の使用を減らすことだけでCO2排出量を削減し気候変動の流れを逆転させて地球温暖化を食い止めることのできる可能性は基本的にもう、ないと思っています。

この地球の母なる大地には、二酸化炭素を埋めておくキャパシテイーがまだ十分にあると私は信じております。

今この会場におられる皆さんも近い将来、革命的な遺伝子編集システム「CRispr-Cas9」等の技術を利用して大地の深くまで延び腐ることのない立派な根を身に付けられて、この地球を必ず救って下さると信じております。

シロイヌナズナ君、素晴らしい意見どうもありがとう。

しかし、困ったな。さつま芋の私の根があんまり大地の奥深くまで延びてしまったら芋掘りはさぞかし大変だろうな。

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バナナ
なんと、ありがたいことでしょう。あなたの、優しいお心に感謝