ミトコンドリアの主張

社長!  相変わらず、大きな溜め息ついて!  社長がそんなんやったら、みんなが不安になりますがな!

えっ、溜め息やなくて、「呼吸」やって?      そら、確かに息によって肺の中に空気を出し入れしてはるんやから「肺呼吸」ですけどな。

私が言いたいんは、そんな事やありまへん! ええでっか?  社長の体には、約60兆の細胞があって、その中のひとつひとつで我々ミトコンドリアがおらせてもらってます。それに関しては、ほんまに感謝の気持ちしかありまへん。

我々、ミトコンドリアは、頂いた酸素を使って栄養を燃焼させて、エネルギーを生み出し、そん時に出た二酸化炭素や老廃物を排出させてもろてますが、まあ、これが社長もご存知の「細胞呼吸」っちゅうもんですが、これこそが「呼吸」の真の目的やっちゅうことをもう一度お考え頂きたいんですわ。

私らミトコンドリアは、酸素を貯めておくことは出来まへん。せやから細胞呼吸は、休み無しでやらせてもろてます。そのお陰でエネルギーの素「ATP」を作り続けてるんですわ。

社長が1日に消費しはるエネルギーの6~7割は、基礎代謝に使われてまんねん。そう、社長が何もしてへん時でもそんだけのエネルギーがいりまんねや!  それを我々ミトコンドリアが休みも取らんと頑張って作らせてもろてますねん。それも、これも、ただ社長に生きていてほしいからやないですか!

何時までも、頭ばっかりで考えてたらあきまへん。脳なんちゅうもんは、一寸見には偉いようなもんやけど、脳細胞はエネルギーばっかりぎょうさん使こて、たった5分酸素が止まるだけで、細胞が壊死してまうほど、もろいもんだっせ!

せやから、そんなもんに頼らんと、もっと自分の胸に手当てて、心で感じてほしいんですわ!

社長は、それがお出来になるお方や。私らミトコンドリア一同社長を信じてついて行かせてもらいまっさかい、どうか、やけ起こさんと、ここで踏ん張ってくれまへんやろか!

いちミトコンドリアが出過ぎたこと言うてすんまへん。



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バナナ
なんと、ありがたいことでしょう。あなたの、優しいお心に感謝