私を見つけて!
依らば大樹の影、長いものには巻かれろ、この世の中には色々な法則がありますね。
こんにちは、黒井アナっていいます。宇宙でブラックホールやってます。皆さんケプラー回転って言葉聞いたことお有りでしょうか?
ほら、地球を含んだ太陽系の惑星たちは、内側の水星が一番早く太陽を回り、外側にいくほどゆっくり回転してるんです。
中心にとっても重い太陽があって、周囲を軽い惑星が回っているときケプラー回転っていう現象が生じるんです。
私の場合、銀河全体の100万分の1より小さな領域に太陽の4千万倍の質量つまり重さがあるらしいんです。
この宇宙で質量が一番ぎゅっと詰まってる所は星の集団なんです。もし太陽ぐらいの大きさの星が4000万個も狭い宇宙空間に集まったら普通は星同士が衝突してしまうんですって。だから、物理学で考えられる色んな可能性を潰していったら最後に残った結論は、私はブラックホールだっていうことらしいんです。
誰かが、私のことを発見したっていってますけど、ブラックホールは、人間には見えないので、正確に言えば「発見」じゃなくていかに高い精度でブラックホールの確証を得たかっていう、まどろっこしい言い方になっちゃうんですけど、私自身が自分のことについて何の確証も持ってないことを考えたらそれは、当然かもしれませんね。
一体私は、何者なのか。どうして、この世に私が存在しているのか。
あっと驚くような大発見は、本人を含めて誰も想定していないから驚くわけでしょう?
例えば、誰かが私を造ったとしたら「その誰か」を見つけるには私はどうしたらいいんでしょうか。
少なくとも、自由と失敗が許される環境に身を置いていないと無理なよう気がします。それで、きっと私の事だから見つけたいものが見つかった時も「ああ よかった」で終わっちゃいそうです。
とにかく、人の見残したものを見るように気をつけて生きていれば、もしかしたらその中には、とっても大切なものがあるかもしれないから、焦らずに自分の選んだ道をしっかり歩んでいきたいと思います。