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EC事業を始めること③
ラストワンマイルが整って、サイトが出来上がれば、いよいよ販売開始です。始める前に、まずはテストを実施しておくことが必須です。実際のサイトでの注文から決済までの一連の流れに問題がないか、ラストワンマイルへの情報伝達からピッキング〜配送まで問題ないかの確認です。
ここからがある意味大変です。ECといっても開始すれば、誰もが来てくれるわけではありません。広くお知らせしていく必要があります。これが簡単そうで難しいです。リアル店舗も同じですが、いくら良いものを揃えてもお客さまが来てくれなければどうにもなりません。リアル店舗であれば、店舗の前を少なくとも通っている人がいて、開店した様子は伝えることができ、その中から利用してくれる人はいるので、じわじわ伝わっていきます。
ECになるとたまたま通ってくるということはまずありません。特定のアドレスにアクセスしてもらう必要があります。このアクセス先をいかに広く伝えていくかがポイントです。そして、それを効率的に、お客さまになってくれるであろう人に届けることが必要です。どうすれば良いのでしょうか?
一つは、本業でHPなどがあれば、そちらでお知らせすることです。SNSなども有効です。それから、店頭を活用するということです。いずれにせよ、デジタル上のタッチポイントがないと認知拡大は難しくなります。
モールに出店する方法があります。楽天やYahooショッピングなどのサイトへ出店すれば、そこにお客さまはいるので、集客について一定の土壌がある状態になります。ただし、手数料やモール毎のレギュレーションがあるので、その辺の構築に時間を要します。
最後は、広告を入れる、つまりはお金を使うということです。ECだから集客にお金がかからないということはなく、店頭と同様に集客にお金は必要です。ここは選択肢はたくさんありますし、出稿方法もたくさんあります。
ディスプレイ広告、検索連動広告、動画の間の広告やX、instagramへの出稿などなど無限にありますが、ターゲットと予算を決めて効率よく出稿していかないと無駄金になります。媒体各社と直接対応する方法もありますが、代理店にお願いする形が現実的な対応になります。
広告で集客するということは、そこにしかない商品であれば、そのあとリピートにつながっていきますが、他でも買えるとなると途端に価格が一番のファクターになります。体力勝負になるし、そもそもECで儲からなくなります。どうしても、目指すべき姿が置き去りになり、事業のPLとかに終始しがちです。デジタルのタッチポイントとしてどう位置づけるかが重要です。