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私が練習の様子を録画する理由

今日は私が練習を録画するようになった理由を書こうと思います。

実はYouTubeもやっていています。
(もしよければ見て見てください〜)
収益を望んでいる訳でもないので投稿も不定期です。
編集もあくまでも自分用なので雑^^;
では、そんな自分がなぜ練習の様子を録画しているのか?....

練習を録画するようになったのは今年からです。
最初の理由は一つだけでしたが、今は二つ理由があります。

①自分の使っている言葉、指導内容、声の抑揚、トーンなどの振り返り

②練習の雰囲気やテンポ、また選手たちの様子をチェック

最初はこの2つの理由からでしたが、
2ヶ月前からチームの事情で通訳がいなくなってしまい、
片言しか中国語を話せないのに通訳なしで練習するという無茶振りを受け、
今もまだそうですが中国語で伝えなければならない事に集中しているので
練習全体の雰囲気にまで目を配りきれていないと感じたことで、
客観的に見れる練習の様子を録画する理由が追加されました。

①自分の使っている言葉、指導内容、声の抑揚、トーンなどの振り返り

昨年中国スーパーリーグ所属の武漢三鎮FCでU11の監督をしていた時ですが、
このクラブの育成組織にはフィジカルコーチ含め7名の日本人コーチが在籍して
いました。
私が最後に合流したメンバーになりますが、私が合流した時にはすでに
日本人コーチ同士がお互いの練習を見学し合って、お互いの練習について議論
する土壌が出来上がっていました。

ここ良かったね!

あの練習は...

などの議論をほぼ毎日してお互いの指導力スキルを上げていました。
JFAの指導者講習行ったことある方ならわかると思いますが、
ズバリそれと同じような感じです。

議論ですから、ダメ出しというか改善点もズバッと本音を言います。
忖度は全くありません。笑
もちろん良かったところは褒めるし、いい練習はお互い盗みます。
根底にあるのは、お互いもっと良くなっていこう!
みんなで武漢三鎮の育成を盛り上げていこう!
という気持ちでした。

武漢三鎮FCU11監督時代 2023年

ちなみに当時の武漢三鎮の日本人スタッフは半端な経歴のコーチは1人もいません。
武漢三鎮の雇用の条件は、
①元プロサッカー選手
②Jリーグで指導経験が3年以上
このどちらかを満たしていないとテーブルにも乗りません。
元Jリーガーもいましたし、元日本代表もいました。

彼らと一緒に過ごした一年はとても充実した一年でした。
あと数年一緒にやりたかったですがクラブの財政状況が悪化し、外国人スタッフは
全員契約更新なし。
2024年はJリーグのコーチ、中国代表、中国2部チームの監督、コーチ、
私は四川省代表女子の監督をしています。

2023年12月今のクラブというか四川省代表の監督に就任しましたが、
日本人が7名いた所から1名...
はい、完全アウェーの状態になりました。笑

チームに合流して数日。
なんか物足りないんですよね〜。
チームの問題点に関して自分なりのトレーニングは組み立てるけど、
少し悩んだ時に相談できる仲間が近くにいないし、
練習の様子を見て議論できる仲間もいない。

四川省代表女子U18 この時はまだ通訳がいました

そこでたどり着いたのが、練習のビデオを撮ろう!ということでした。
もちろんビデオなんか撮らずに振り返りはできます。
それは今までもしてきました。
しかし、それはどこまで行っても主観的なんですよね。
それと局所的。
客観的に全体を観れるのはやはりビデオ撮影なんです。

ビデオ撮影するようになったのは正解でした。
言葉の抑揚や普段話すトーン、自分の動線や立ち位置、選手たちの様子etc
など多くの情報を客観的に観て振り返ることができました。
もしかしたら毎日やるべきなのかもしれませんが、毎日しても変わり映えない
と思うので、試合みたいな感覚で週に1回と決めて振り返りをし次の週に活かす。
これを繰り返しています。

時折youtubeで振り返り動画を編集したものをポストしていますが、
折角自分用に編集した動画を手元に置いておくだけだと勿体無い?ので
youtubeにポストし、観ていただいた方へ反面教師として見ていただき各人の
指導に活かしていただけたらというのと、知人への生存確認(笑)として活用して
います。

②練習の雰囲気やテンポ、また選手たちの様子をチェック

そして約半年が過ぎたころ目的が一つ増えました。
代表の配置転換がありU18の監督からU11の監督になり、通訳を雇う資金もなく
通訳のいない状態での指導が始まりました。
そんな状態の指導は客観的に見てどうなのかと、一度通訳のいない自分の指導を
客観的に見てみたいと...

四川省代表女子U11

実際に録画した映像を見ると色々な発見がありました。
全てを書くと膨大になってしまうので割愛して描きますが、
1番最初に目についたのは練習のテンポ
基本的に通訳を介しても練習のテンポはどうしてもスムーズにいきません。
タイムラグがあるので。
ましてや中国語に訳すと日本語で言っているよりも長くなることも多々あり
テンポが悪くなってしまうことが多いのです。
1分のところが2分、3分が5分などザラです。

デモンストレーション

それが通訳がいないとなるとさらに時間がかかってしまい、
選手たちのプレー時間が短くなってしまうのです。
その様子をビデオで見返すと、その様子にイライラします^^;;;;;;;
原因を挙げると主に2点
①発音が悪く伝わらない
②わからない単語を翻訳アプリで調べる
時間がかかるため集中力を切らしてしまう選手もチラホラ
そういう様子を客観的に見ながら、解決方法を考え次の指導に活かす。

今現在導き出して実践している解決方法は、
①毎日作成している練習メニューに中国語訳を入れる
②予測できる現象の言葉を事前に調べそれも練習メニューに書き込む
③練習メニューに中国語のサッカー用語ミニ辞書を添付
まあ、予習ですね主に。
その上で現場でわからない言葉が出てきたら翻訳アプリで検索します
これで検索回数も激変するので練習が止まってしまうことを減らしました

これはとある日の練習メニュー
↓↓↓

こんな感じで練習メニューに日本語と中国語訳を書いています。

発音が悪くて伝わらないことに関しては、一度自分で言ってみるけど
伝わっていないな?と思ったら近くにいる選手に、練習メニューや
翻訳アプリを見せて、選手たちに言ってもらったりしてます。

この様な改善策を実行しながらやっていたら次第に練習のテンポも
改善され、協会がよく言う言語で言うと「Doの確保」もできるように
なりました。

あともう一つ、ビデオ撮影していて良かったと思うのは自分の態度。
やはり時々どうしても言っていることが伝わっていなくてイライラして口調が強くなる
事があります。
そういう自分の姿を見て自分にダメ出ししています^^;
もっと表現の方法や言葉のチョイス、また中国語の発音などの練習をすることで
改善していかなければならない課題ですね。

とまあこんな感じでビデオ撮影することによって昨年あった環境を1人で再現し
日々葛藤しています。

もう何年も前ですが、スペインのヴィジャレアルで初の日本人女性コーチを務めた佐伯
さんの記事を読みました。
ヴィジャレアルでは練習の様子をビデオ撮影し、コーチたちとコーチングに関し日々
ディスカッションし指導レベルを上げる試みをしていると。

この記事を読んでからビデオ撮影し....なんてことは一度もしてきませんでした。
武漢の時はビデオ撮影はしないものの、直接他のコーチの練習を見学し...でしたが、
やっていることはヴィジャレアルと同じ様なことでしたね。
そして今日本人は1人になりビデオ撮影し自分自身での振り返りをしています。

そこには自分のイメージしていたものと違う映像が録画されていることもあります。
怒っていないのに怒っているような口調とか諸々。
ダルそうに歩いてるな〜とか。笑

色々な発見があり練習をビデオ撮影し振り返りをするのは非常に勉強になります。
その根底にはやはり指導する選手たちにとってより良い指導をしたい、
と言う気持ちに他ならないです。

最初は抵抗があるかもしれません。
でも数回やってしまえばそんな気持ちはどこかになくなります。
指導で悩んでいる時、もっと自分を高めたい方、
ビデオ撮影おすすめです!ぜひチャレンジして見てください!

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