お盆休みの出来事〜実家編その2〜

さて、
上がったら最後、当然すぐには帰れません。
生まれて間もない赤ちゃんの可愛さは時間もそれまでの心配も忘れさせます。
抱っこして、写真を撮って‥。
久しぶりに会う5歳になる姪っ子も可愛さが増して、すっかり女子トークできました。

そうこうしていると、次男が上がってきました。弟は元特別支援学校の教員なので帰省すると次男と遊んでくれます。完璧な親分と認識している次男もテンションが上がります。
相撲をしたりして、普段できない遊びを楽しんでいると姪っ子のお風呂の時間に。
お風呂に促すことばに次男が反応して、ぐいぐい姪っ子に迫ります。

お風呂入って‼️お風呂入って‼️お風呂入ろう‼️←いやいや、お前は一緒には入れないから‼️

それは、もう恐怖を覚えるほどのしつこさ。
固まっている姪っ子をお風呂に連れていくと、弟と次男がお風呂に一緒に入ると約束をしていました。姪っ子が出たら入ろうと。
もう、嬉しくて嬉しくてテンションは上がる一方です。部屋中を走り回り待てずに上半身はすでに脱いでいます。

その間に、赤ちゃんは授乳の為、ばあばと義妹と別部屋に移動していました。

さて、ついにかねてより希望していた自宅以外での入浴を勝ち取った次男は、今かいまかと待ち遠しく部屋中を飛び回りながら呼ばれるのを待っていました。こちらの制止は聞こえません。

まずいな‥。

そうです、まずいんです!そして、そういう予感は的中するものなんです‼️

部屋にはくつろぐジイジと私のみ。いつ踏まれるか不安でテレビ台の下に隠れている妹の愛犬。

無理だ‥。
いつまでもつんだこの隔離‥。

一瞬怯んだところでやはり見逃さない次男。

ダダだーっと走ってお風呂場に行こうとします。追いかける私。

まずい!おかしゃん来た!

と、彼は思ったんでしょう。襖がぴっちり閉じられた浴室の隣の通称ねんねの部屋にバーンと入りました。

危ない!

と、私が叫んだその時、あろうことか布団の上で寝ている赤ちゃんの肩付近を踏み越えて走り回っています。

止まれ!

私が大声で叫んだその瞬間、赤ちゃんの泣き声が。

とっさに赤ちゃんの元に、私、義妹、バアバが駆け寄りました。

ごめんね、ごめんね。

私はもう謝るしかなく、そして、状況を悟って立ち尽くしている次男を引きずりまた謝りました。

義妹も混乱しながらも

私がここに一人寝かせていたからいけないです。次男くんは悪くない。

と。
もう、その言葉に申し訳ないのと、自分の甘さへの怒りと、次男への指示の理解のなさと色々なものが入り混じり次男を掴んで別室に行き、まずはジイジを呼び赤ちゃんの状態を見てとだけ告げ、次男と自分自身に何を言ったのか思い出せませんがワーワー言っていたと思います。

状況を察した弟が姪っ子のお風呂を終えて出てきました。とにかく謝るしかなく謝り、赤ちゃんの様子を見て、戻ってくると

しゃあない。わからんのだから。なんともなくて良かったやん。風呂入るぞ。

と、約束通り次男を誘ってお風呂に入っていきました。

弟夫婦は特別支援学校の教員でもあります。日頃から次男のような子どもたちと接しているわけですが、だから理解してくれとは言えません。なんなら理解なんかしなくていいからもっと怒ってと、その時は思いました。

その後、何事もなかったかのようにルンルンでお風呂から出てきた次男。
赤ちゃんの身体も大丈夫だったようで、落ち着いて義妹に抱かれていました。

指示が入らないことはわかっていたし、こういうことが起きることも予測していたはずですが、ちょっとの気の緩みから皆んなに恐怖や不安や、心配をかけたことが悔やまれました。

両親とも話をして、 
やっぱり、皆んなで過ごすのは難しい。
との結論でした。

その日は、弟家族からの好意もありその後夕食も共にしましたが、姪っ子は次男に怖がったままでした。

早々に引き上げて帰宅した時に、一気になんとも言えない気持ちになり、押しつぶされそうになりながらお盆初日を過ごしそこから晴れない毎日を送りました。

次男はテンションが上がると視野が狭くなり声も届かなくなります。その時に言葉をかけ続けることで更に助長してしまうことがあるかと思えば、逆にふっと素に戻ることもあります。
毎回、賭けです。その時に選んだ言葉、声のトーン、大きさ、色々な事が合致した時に途中制止ができます。運良く注意を惹きつけられるものがある時も制止ができます。でも、そんなのはまれで‥。
それができない時は、収まるまで待つしかないのです。
今年はいきませんでしたが、遠方の主人の実家への帰省も難しくなるなと。成長と共に解消される困り事がある分それを埋めるかのようにまた新たな困り事が出てきたり、困り事が手に負えないようになってきたりもするわけです。

ひとつだけその日良かったことは
攻撃的にならなかったこと。
これだけが救いでした。

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