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アメリカ駐在の話 ④世界の中の日本の優先度

こんにちは!外資系医療機器メーカーの日本法人でマーケティングをしているバミシです。
2024年にアメリカ本社での短期駐在を経験したので、現地での学びやそれまでのきっかけなど幅広く書いていきます。
この記事では
アメリカ本社から見た日本市場の優先順位について書いてみます。

こんな方に向けての記事
💡外資系メーカーの仕事に関心がある方
💡(短期)駐在に関心がある方
💡医療系マーケティング業務に興味がある方


アメリカ本社の状況

 本社にはマーケティング、エンジニアなど様々な専門分野の方が在籍しています。もちろんアメリカ人が多数を占めているのですが、日本から訪問した自分が感じたことは、中国人とインド人が多い!という点でした。中国系アメリカ人やインド系アメリカ人ではなく、中国で生まれ育ち、キャリアの場所としてアメリカを選ばれている方々です。
 単純に人口が多い、自国で職を得ることが難しいなど様々な背景があるとは思いますが、それでもアメリカ本社の英語ネイティブ達の中に入り、本社担当として世界の市場を相手にするだけの英語力と度胸を持って働いている姿を見ると、日本人としてもう一段階視座を広げないと日本市場がやばいかも、、という気持ちになりました。

日本市場の優先度

 今勤務している会社は世界の売上規模1〜3番目あたり(事業部の売り買いで変動が大きい)の大きな会社ですが、私の事業部における世界での優先順位は

  1. アメリカ(本社だから当然)

  2. 日本or中国

  3. ヨーロッパ

といった状況です。市場規模や市場リスクなどからグローバルチームが優先度を決め、投資するかどうかの判断を行います。私はこの2番目に位置する日本or中国の部分をいかに守っていくかが日本法人として重要と考えています。
 市場のポテンシャルという意味では中国に勝てないと思います。その中で長期的に日本のプレゼンスをいかに維持するかがマーケティング担当としては意識していきたい部分です。

プレゼンス維持にできること

 シンプルなことですが、

日本の状況について、保険の仕組みや病院・医師のマインド、代理店といった商流など幅広くアメリカが状況把握出来るよう情報共有する。そして設定された目標値を達成し続ける

ことは重要な市場と位置付けられる上でマストです。情報をタイムリーに共有し、対応を練っていくというのは当然のことですが、この点はグローバルから見ても日本が世界一と言われています。
 グローバル企業の製品に日本の顧客の要望をインプットするのは難しいと言われていますが、開発の段階から

  • 日本にunmet needsがある

  • Needsを満たした際のインパクトはグローバル全体としても投資価値がある大きさである

  • 実際に開発された場合、日本では市場に浸透出来る人的、環境的リソースが整っている

ことを見せるとともに、

  • アメリカ本社で進もうとしている開発状況や方向性をある程度把握している

  • 開発に関わる人たちとパイプがある

ことで、
日本の優先度を維持し、開発にも日本の意見をインプットする
グローバルの治験でも中国ではなく日本が参加する
といった状況を作り出せる可能性があります。
 この観点から、私がアメリカ本社に赴き、開発状況を知り、コネクションを作ることは長期的にも日本市場にとって重要なアクションと言えます。

今の状況はリスク

 冒頭で記載した中国人の多さという観点に戻ります。グローバルのマーケティング戦略を立案している方が中国人だったとして、アジアからどの国の顧客の声を参考にしたいか?
中国の医師から話を聞きたくなるのは自然なことだと思います。残念ながら現在アメリカ本社でグローバル市場全体を見ている日本人はいません。
 仕方ないといえば仕方ないのですが、ほんとうに仕方ないと思って日本人は日本人市場だけを見ていていいのか?とても疑問に思います。

noteにいる顔も知らない同志たち

  今グローバル企業の本社で働こうとする日本人はほとんどいないだろうと思って過ごしていましたが、ここnoteにはそれを志す、実際に挑戦されている方がたくさんいることを知り勇気を頂いています。
 ちょっとでも日本が良くなるよう、世界に対して自分が出来ることを模索していきたいと思います。
最後まで読んでありがとうございました!

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ばみし@医療系外資マーケター
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