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値動きは予測”する”もの


こんにちは。FXトレーダーのバンブです。
次の図は僕のトレードの流れや重視している考え方をごく簡単にまとめたものです。今回は環境認識の値動きの予測についてお話します。

1.はじめに

読んでほしい人

この記事を読んでほしい方は次のような方です。

トレードにおける環境認識の役割について知りたい方。
環境認識が何かいつまでたってもわからない方。

問題提起

FXトレーダーの中で、「上手い人は値動きは予測しない。」という格言のような言い回しがされる事があります。

以前はそういうものなのか?と思っていましたが、今ではそれはおかしいと思っています。全く予測できなかったら勝率の意味で優位性が担保できないからです。

こんな有名すぎる格言があるからか、FXトレーダーは予測という言葉を避けているように感じています。

結果として、初学者に「環境認識の目的は値動きの予測である」とはっきりいう人がいないと感じています。


2.環境認識って何?

予測と断定の違い

初学者に値動きは予測できるというのは危険です。
予測というのは百発百中でその通りになると考えてしまう人が少なからずいるからです。

値動きを予測するというのは「値動きはこうなる確率が高い」という意味で、「値動きは絶対こうなる」という断定とは異なります。

「上手いトレーダーは予測しない」という言葉は、予測を否定しているのではなく、「100%あたる予測は不可能であり、それに固執しない」という事が言いたいのだと考えています。

値動きの断定は無理だが、予測はできる

予測方法についてはトレーダーによって様々です。

・移動平均線に当たれば反発する。
・トレンドラインや水平線に当たれば反発する。
・ダウ理論の意味で上昇トレンドだから押し目ができて上昇する。

どれも予測です。断定ではありません。

そして、他の分析方法も含め、これらのテクニカルが使われているという事は値動きの予測は可能である事を示しています。

なぜなら、例えば移動平均線が値動きと何の関係もなかったら誰も移動平均線を使わないはずです。


値動きを予測する事が環境認識

少しネットで調べてみると、環境認識とは上昇トレンドや下降トレンド、レンジ相場など、相場の状態を把握する事という説明があります。
聞いた事ありますよね?

でもそれは環境認識の過程ややり方にすぎません。
環境認識とはテクニカル分析やファンダメンタルズ分析などから今後の値動きを予測する事です。

予測までしないと環境認識をしたことにはならないですし、十分な予測ができれば、それで環境認識をしたことになります。

だれも値動きを予測するという言葉を使いません。
これが環境認識とは何かという事を難しくしています。


3.環境認識の例

先週行った僕のトレードを例に境認識とセットアップの実例を見たいと思います。そんな大したトレードではありません。

トレード概要
2024年12月20日(金)
ドル/円 戻り売り

証拠金リスク率 2%
損切り予定幅 41.0 pips
獲得予定幅  58.6 pips
想定RR    58.6÷41.0=約1.43

結果
証拠金 2.9%増し

環境認識

H4チャートでトレンドを確認
ちょっと見にくいですが、水平な長方形はレンジの位置を見極めています。
この①~④の高さが大体同じ水平な長方形が上に遷移している事から上昇トレンドと判定します。

長方形を見つけるこのトレンド認識方法はダウ理論と本質的に同じです。
チャートをよく見てもらうとわかりますが、HHやHLが記入されています。

僕は長方形を描いた方が認識の解像度や再現性が高まると思うので長方形を作図しているにすぎません。

H4チャート

H4チャートで平行チャネルを作図
平行チャネルの上限にタッチしたら中央線まで価格は下落する事が多いです。これが今回の環境認識による値動きの予測になります。
言いたい事はあるかもしれませんが、とりあえず、僕はそう信じています。なので、これが僕なりの予測(環境認識)となります。

ここから、平行チャネルの上限から中央線までの値動きをショートでトレードすることは優位性が高いと考えます。

H4チャート

このチャートではトレードが終わっているので、実際に平行チャネルの中央線まで価格が折り返している事がわかります。

(おまけ)セットアップ

セットアップは、エントリーするまでの条件の事です。
役割としては、環境認識で行った値動きの予測が、予測通りになりそうだという兆候を確認するといった感じです。

次の図は最後の長方形部分を拡大したものです。
黄色の小さな長方形はダブルトップです。

・黄色長方形の上底に損切りの逆指値
・黄色長方形の下底、つまりネックラインにエントリーの指値
・大きな黒長方形の底に利食い目標の指値

という形でIFDOCOでトレードしました。
環境認識の予測通り平行チャネルの中央線まで到達しています。
なのでチャートの✔で約定し、✖で利食いできました。

H1チャート

(おまけ)ポジション管理

利食い目標は大きな長方形の底になっているのが不思議かもしれません。
平行チャネルの中央線までいくと予想したならそこまで持てよと思うのは最もです。

しかし、平行チャネルはあくまで目安で、斜めの裁量ラインを信頼しすぎてはいけないと思っています。
なので、大きな長方形の底という大体平行チャネルの中央線付近の水平線で利食いとしました。

大きな長方形の底は一応決定方法の目安はあります。
ただ、本題とそれるので詳細は省きます。
しかし、大事な考え方だけ述べておくと、少なくともここまでは行く可能性が高いと自分が思える位置に利食い目標を設定するという事です。
それさえ守れていれば他の方法でも構いません。

例えばフィボナッチリトレースメント等でも構いません。

フィボナッチリトレースメントを使うなら、この場合僕は平行チャネルの中央線付近の0.236の水準を利食い目標としたでしょう。
”少なくとも”平行チャネルの中央線までは進むがそれ以上は自信がないため、0.382の水準を利食い目標にはしません。
あくまで環境認識の予想に忠実になるべきです。


まとめ


環境認識は、トレードにおいて値動きの予測であり、トレードを組み立てる最初の1歩です。
予測があるからそのトレードプランに勝率の意味で優位性が生まれます。

平行チャネルである必要はありませんが、例えば今回の例のように平行チャネルを描くだけでごく単純な値動きの予測が可能です。(断定ではありません。)
それだけの事です。

どこに損切りを置くのがよいか、エントリーのタイミングなど、細かな事は全てセットアップの問題です。
これはこれで勝率やリスクリワードに直結する大事な問題です。

しかし、まずはこれからあなたのトレードするタイムフレームのロウソク足数本が、大体どう動くのかという事を環境認識でつかみましょう。

環境認識を理解することで、あなたのトレードがより洗練されたものになる事を望みます。


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