『夢と金(西野亮廣)』読んだ感想
以前から西野亮廣(キングコング)は好きだったので、今回も読んでみた
一言で感想を言うなら、『良書』であった。良かったし、面白かった。新しい知見もあった。読む価値はある
印象に残った部分、知らなかった知識、今後意識したい部分など、備忘録的に下記に綴る
●『職人気質不用』
日本人は職人気質で、94点より95点、95点より96点を目指しがち。ただ、その改善は大して意味を持たない。
常人は80点以上の違いは分からず、それ以上の改善は利益、売上に結びつかない。ラーメンの味も80点超えたらすべて美味い。その作業は時間の無駄
●『【夢】=【認知度】−【普及度】』
ルイヴィトンは何故一等地に出店するのか。客はコンビニ等と比べると遥かに少ないし、価格帯からも普及度は低い。
カバンの機能は通常のリーズナブルなカバンと大きくは変わらない。しかしながら、一等地に店舗を構え、認知度を上げることで、憧れ(夢)という付加価値を提供している。
商品価値を上げるには認知度を上げることが必要。
●『海老蔵舞台の席の価格の話』
海老蔵のプペルの舞台の席は、最も高い席で8万ぐらい(間違ってるかも)で高すぎるとメディアから批判を浴びた。
ただしこれには理由がある。一般の席を家族連れ等にも見てもらいやすい価格に抑えるためだ。
ある一定までは価格と機能が比例(相関)するが、そのラインを超えると比例しない。飛行機のファーストクラスもそうだ。
S席を購入するのは、西野や海老蔵を応援したい、いわゆるファンが購入する。それを購入してもらうことで、一般席の価格を下げているのだ。
機能だけを求めて物を売るのではダメで、付加価値、応援したいと思わせるファン化が必要。そして、それを活かしながらさらなるファンを生むことに活用する
●『応援シロ=目的地−現在地』
人をファン化させるには、応援シロが必要。
目的地に対し、現在地が高くなるとファンが離れる。AKBとかをイメージすると、分かり易いかな。
●『クラウドメイキング、職人技術の[無価値化]』
【クリエイティブな仕事は非定型業務だからAIに置き変わることはない】と考えられていたことが、全くの間違いだった。ビジュアルの創造はこれまで積み重ねてきたものの編集作業のため、AIが行なっている。またそれがNFTの技術で高値で売れている。
こんな未来誰が想像した。すごいなと。
●『あとがき』
西野の【思い】が詰まった部分。
・世界は[最初に勝った人間]を贔屓し、[最初から持っている人間]を贔屓する。
だから、20代で生まれた差は一生埋まらない。一刻も早く始めろ。お金の話も子供に教えろ。
・モチベーションはある日湧いてくる訳ではない。小さな成功体験をすることで、もっと気持ちよくなりたい、成功したいとの思いになり、モチベーションになる。今すぐ始めよう。
補足で、NFTは画像などのデータを唯一の作品と証明することができる技術、またそれを誰が所有しているかを証明する技術だと思われる。
その技術により複製等は不可能とされている。
転売ヤーである私は、NFTが熱い時に購入等を試みていたが、手間が掛かりすぎること、価格変動が激し過ぎることから手を引いた。
しかし、この本にあるようにAIがクリエイトしたものを売れるというのであれば、是非挑戦したいと思う。なんでもやってみないと分からないから^_^