終わりとはじまり2
翌朝7:41会社に向かう通勤電車の中で母から連絡があった。
「おばあちゃんが先ほど息を引き取りました」
私はそのまま実家に直行することを決めた。
おばあちゃんのもとに一番に行ってあげたい。
内孫としての妙なプライド。
昨日会ったばかりなのに、おばあちゃんはキレイに薄化粧されて老人ホームの職員さんに見守られていた。
「おばあちゃん、よく頑張ったね。ありがとうね」
情けないほど、絞ぼり出すような声しか出ない。
96歳までボケずに本当によく頑張った。
そういえば、おばあちゃんが化粧した顔、初めて見たな。