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小学生ハンドボールクラブを作るのに必要な3 + 1つのもの:「モノ」(会場編)

ハンドボールのクラブを作るのに必要なものについて、今回は「モノ」についてです。ここでいうモノはハードウェアの意味です。その最たるものは、なんといっても「練習会場」。とりわけ都市圏で練習会場を定期的に確保するのは、一般の人には難しいです。自分のケースを踏まえて会場の取得方法を考えてみます。

会場

小中学校の体育施設の一般開放

少年団の活動場所で、一般的かつ経済的なのは、小中学校です。夕方や夜間、休日に学校の体育施設を開放するという、自治体のサービスがたいていあるのでそれを利用します。

つくば市の場合は、年度初めに調整会議を市役所で行います。利用希望団体が一堂に会して、学区で開放している小中学校体育館やグラウンドをどのように使うか調整します。現在の使用状況は市のHPで確認できます。会議で利用団体間でかち合った場合は、当該団体同士の話し合いで決めます(物別れになったらどちらにも貸さないというシステム)。
実際は、この会議の場だけで調整するのは難しく、事前に当該団体間で話あっておいた方が良いようです。私は、2番目のクラブの立ち上げ時に、単身その会議に乗り込んで、この曜日ここの体育館使いたいです、と名乗りでたところ、既存の団体と折り合いがつけられず会議中に決めることができませんでした。
グラウンドは、事前に他団体と調整できていたので、会議でスムーズに確保できました。体育館も最終的には、当該団体の方と話しているうちに理解していただき、空き時間を作って頂けましたが、下調べや根回しは大事だと思いました。

札幌市の場合は少し複雑で、学校開放の管理方式が学校によって異なってます。
一つは(財)札幌市スポーツ協会が一括して管理し、日毎に抽選で割り振られる方式(センター管理方式)、もう一つはその施設を利用する団体の組合みたいな団体が管理する方式(自主管理方式)です。センター管理の抽選は(正攻法では?)めったに当たらないそうで、自主管理方式は、そもそも既に利用している既存の団体からなるため、新規で入り込む余地がありません。
管理団体の事務で相談してみたところ、新規の団体は、一般開放の枠をとるよりも、まずは学校と共同で地域貢献活動として実施するのがよい、とアドバイスをうけました。そこで知り合いの先生の協力を得て、なんとか確保していただけました。

公共の体育施設の専用利用

公共の体育館は広さや設備の点で非常に使いやすいのですが、費用が高いのと継続しての確保は困難な場合が多いのが難点です。「窓口先着順で予約」という体育館を継続で利用するために、とある少年団は毎月の予約開始日に当番で保護者を並ばせているそうです(深夜2時くらいから)。

最初のクラブのケースでは、社会人ハンドボールチームが比較的継続して市営の体育館を予約できていた(どういうツテなのかは忘れました)ので、そこの枠で社会人が集まる前の時間帯を使わせてもらってました。
なお、学校解放と同様、人口が比較的少ない自治体では、地域の少年団に体育館を優先的に使わせてもらえるところもあります(一般開放枠とは別の、体育館管理団体や自治体の事業という形かと思います)。

既存の団体と連携

つくば市の中学生ハンドボールクラブであるつくばHCは、NPO法人つくばFCの一部門として発足し、同法人が管理しているフットサルコートを利用できています。立ち上げたのはスタッフではない外部の方で、法人の理解が得られたことで、このような形で会場が利用できています。実業団チームや地域スポーツクラブ傘下のジュニアチームのようにスタッフや会場のリソースが既にあるケースとは異なり、珍しいケースだと思います。

ちなみにフットサルコートはハンドボールコートとほぼ同じ形状です。民営のフットサル場をハンドボールの利用に借りることができる場合もあります。利用料は割高で1時間あたり1万円以上はみておく必要があります。

近隣にハンドボール部のある教育系の大学がある場合は、教育活動の一環として小学生の活動を組みこめるケースがあります。ある体育系大学では、専用コートの空き時間を活用して小学生クラブが大学職員や学生の指導のもとで活動しています。大学も地域貢献を求められているため、タイアップを持ちかけてみるのも良いと思います。

公園の広場を利用できる場合も

公園を散歩してると「この広場なんか使えそう」なんて思ったりします。実際、利用できる場合があります。もちろん占有して利用するには、自治体や管理団体の許可を得ないとダメです。場合によっては、簡易ゴールを置くだけでも占有とみなされてしまいますので、勝手に使わないよう気をつけましょう。

つくば市の場合、公園1平方mあたり〇〇円という、まさかの面積ベースの利用体系でした。また場所によっては「平日のみ占有OK」などの条件がある場合もあります。
いずれにしろ公園などの広場は住民の憩いの場として作られているため、過度な占有は好ましくないと考えられます。練習というよりはイベントを行う時の場所の候補、くらいでしょうか。


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