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AIとデザインの出力過程は似ている

デザインを生業とするならば、論理的に自分のデザインを説明する必要があると述べてきました。
今回は打って変わって、デザインを生み出す非論理的な過程について考えますす。

デザインを生み出す過程はAIと似ています。
AIは答えを導き出すにあたって、AIなりの法則や理由があります。しかしそれはブラックボックスの中で導き出されるため、外から見ていても判断の過程は全くわかりません。
デザインを生み出す過程はどうでしょうか。
例えば、ロゴマークを生み出すとき。これまで見てきたものが源となっているかもしれません。あるいは、今回のデザインのためのヒアリングや、リサーチした資料や情報。週末に観た映画、昨日聞いた友人のはなし。本人も気付かない、無意識のうちに見聞きしているもの。
このようにデザインを生み出す源はたくさんありますが、AIのブラックボックスのように明確な法則や理由はわかりません。どれか1つが役立っているのかもしれないし、全てが役立っているのかもしれない。これがわからない以上、インプットは欠かせないと言えるでしょう。

ブラックボックスの中でデザインが生み出されるから、その過程は誰にもわからない。もちろん、本人にも。
…ということになるのですが、それだけではいつかアイデアが枯渇することを憂うことしかできません。そのためにも、矛盾しているように聞こえるけれど、生み出したデザインを論理的に他者に説明することや、ヒアリングによって様々なインプットを行うことが必要です。
インプットを踏まえて、非論理的に(思われる過程で)デザインを出力すること。そしてそれを論理的に他者へと説明すること。この矛盾したように見える2つのことを1つにすることが大切になるのかもしれません。

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