
マーク・ジェイコブスのDiet Cokeデザイン(2013)を振り返る
暗闇の中でも、それがコーラの瓶だとわかるように、試行錯誤を重ねてつくられた複雑な造形。
そのラインが女性の身体を模したという噂になんとなく共感できるほど、女性的な佇まいがコーラの瓶にはありました。
2013年、マーク・ジェイコブスが「Diet Coke(ダイエット・コーク)」のクリエイティブ・ディレクターに就任していたのをご存知でしょうか?
【(参考記事)マークジェイコブスがダイエットコーク2013年デザイナーに】
今回は、マーク・ジェイコブスのDiet Cokeデザイン(2013)を振り返ってみたいと思います。
Cokeのための女性らしさ
今年クリエイティブ ディレクターに就任したマーク・ジェイコブスが興味深い「Diet Coke」のデザインとプロモーションビデオを発表。
興味深い「Diet Coke」のデザインとプロモーションビデオを発表。
ファッションデザイナーによるこのシリーズでは、
グラフィックで女性らしい表現をねらったものが多い気がします。
前任のジャン=ポール・ゴルティエは、瓶自体を女性にみたてて、
まんま下着を着せたような直球の表現をしていましたが、
今回のジェイコブスは80s, ‘90s, ‘00sを代表する女性のイラストを施しています。
おもしろいのは、アイコンとしての女性の表現を、
映像によって突き詰めているところかなぁと。
まるで自分の彼女とPhoto boothの中で戯れるように、
服を脱ぎながら写真を撮り続けるマーク本人は、
見ていて決して心地良いものではありませんが・・・。
Cokeのロゴエレメント
このシリーズ特有のものなのか、Diet Cokeのロゴは、
Coca-Cola Brand Standardsによるものとは随分と異なります。
Coca-Cola Brand Standardsによる「Coke」ロゴのような、鋭い力強いフォルムに比べ、
エレメントが丸みを帯び、縦に伸びた柔らかい印象の書体になってます。
パッケージの印象を、より女性的なものにみせる点に寄与しているかも。
マーク・ジェイコブスといえば、デビュー当時は滅多に素顔を見せないイメージでしたが、コカ・コーラ社のクリエイティブ ディレクターになったら、
本人がプロモーションに出なきゃいけない決まりでもあるんでしょうか?
おまけ
Amazonプライムビデオにて『マーク・ジェイコブス&ルイ・ヴィトン ~モード界の革命児~(字幕版)』が公開されています。
ルイ・ヴィトンのさらなる飛躍を演出した、天才デザイナー、マーク・ジェイコブス。彼のアトリエに初めてカメラが潜入!デザイン・プロセスやコレクションに向けた舞台裏に迫った傑作ドキュメンタリー!(C)2007 ARTE France - ANDA MEDIA en association avec Emason production
コレクション前の制作段階からコレクション当日までのマーク・ジェイコブス(ルイ・ヴィトン)の舞台裏に迫ったドキュメンタリーです。
若さゆえか、本人の気質か、〆切ぎりぎりまで制作を続ける(中にはタイムリミットに間に合わない服さえある)様は見ているこちらがハラハラしてしまいます。
マーク・ジェイコブスのほか、ソフィア・コッポラやアナ・ウィンターも登場する上、 上映時間も1時間半ほどなので、お部屋で鑑賞するのにピッタリです。