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バレエ中の怪我(泣)⑥第5中足骨骨折~バレエを踊る喜び

骨折話、最終回。


レッスンを再開したのは、
後発表会まで3週間まで迫っていた頃だと思う。


バーレッスンのゆっくりした動きから始めたが
怪我した足は、
神経がまだ通じていないみたいで
言う事を聞いてくれない。


爪先も伸びないし、
早く動かせないし、
爪先立ち(ルルべ)も出来ないし、
鈍くてイライラする。


その一方、音楽に乗ってレッスンしていると
やっと~やっと~
レッスンしてる!嬉しい!
と言う気持ちで、じんわり胸がいっぱいになる。


足は時々痛いけど、
大丈夫な感じ。


レッスンした翌日は
かなり疲れていたけど
リハビリの爽やかKさんに診てもらっても
順調な回復、とのことだった。


でも、どうだろう?
発表会、まさに、ギリギリな感じ。


日常レベルじゃ駄目なのだ。
踊るって、体の普段使わないところまで使うので
あくまでも自分の中での事だけど
最高のコンディションに持ってかなきゃならない。


危うい。
このまま順調に回復するのか。


それとも、又痛くなったりしてレッスン出来なくなったら?
そうしたらアウトだ。
以前と同じ状態に、発表会までに戻るのか?
分からない、誰にも。
まだまだ不安いっぱいで
何がどこまで無理なのかわからないまま
無理せず頑張る、のレッスンが続いた。


レッスンの翌日はちょっと痛いかな?と思うものの、
足は徐々に感覚を取り戻して
力も入る様になって行った。


発表会10日位前。
バレエ学院の院長先生(偉い)が踊りを見てくださる、とのお触れが出て
その日のレッスンは、私達の先生も、
私達ももちろん、緊張していた。
私も、足がどうのこうの、怪我上がりだからどうだの、
言い訳は出来ないな、と言う雰囲気、殺気みたいなものを
ビンビン感じていた。


これは、やるしかない、と……。


無我夢中は無我無痛とも書く(嘘)


必死でやると、痛さも忘れる。
スリッパでケンケンしたように。


かなり、激しい動きも、踊ることが出来た(自分比)。


これ以降、自信が付いて
大丈夫、出来る、と言う気持ちになることが出来た。


それからは順調にレッスンが続いた。

そして……ついに、発表会当日がやって来た。


2006年7月16日、
私はF市民会館の舞台の上で
仲間と一緒にスポットライトを浴び
『ルスカヤ』を踊っていた。




舞台で踊れるってなんて幸せなんだろう!


いろんな人に感謝する瞬間だ。

この瞬間をまだまだこれからも、
味わって行きたいな。


足も上がらないし、ジャンプも這うようだけど
完全に自己満足だけど、
それでも、続けて行きたい!
 



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