
生活の建築知識.31
おはようございます。
みなさんはインターネット回線を利用するのに、どのようにしてますでしょうか?
今の時代、スマホだけあればほとんどのことが出来るし、テザリングも行えるためキャリア回線だけあれば事足りる場合が多くなってきたと思います。
しかし、それでも安定したネット環境やテレビ関連機器端末への有線接続など、室内でのインターネット回線がないと困る方や場面もあります。
住宅を計画するにあたってもインターネット環境をどのように構築するかは検討項目に挙がります。
その際に、後で検討してプロバイダー契約するので未定とされる方もいらっしゃいます。
どこと契約するかはもちろん自由ですが、どの方法によるインターネット回線利用になるかは決めておくことを是非おすすめします。
なぜなら後から使いづらかったり、マンションなどの場合建物の都合上都使えないインターネット回線もあります。
今回はインターネット回線の種類とそれらの方法の違いを説明しています。
・光回線
代表的なインターネット回線となりますが、光回線とは光ファイバーケーブルを利用した通信です。
通信速度が非常に高いことが最大の特徴と言えます。
多くの光回線はNTT東日本とNTT西日本が有しており、NTT以外の光回線でのインターネットはNTTの光ファイバーケーブルを借りて事業を行っています。
特殊な例としてはNUROが挙げられます。
NUROもNTTの光ファイバーケーブルなのですが予備として引かれていたダークファイバーケーブルを利用しており、回線が混み合う事が少ないため超高速通信が出来る特徴があります。
もう一つauひかりは独自回線とダークファイバー利用しており、エリアによって使い分けています。
光回線を利用するためには建物に光ファイバーケーブルを配線する必要があり、それを各所のモデムに変換して接続して利用可能となります。
エリアによってはケーブル自体がないことや築年数が古いマンションなどだと内部に配線するスペースがないケースがあります。
・ADSL回線
こちらはインターネットの初期普及から利用されている回線となりますが、電話回線を利用した通信となります。
電話回線は広く普及しているためエリアでの制限がなく、マンションでも新規の配線が不要なため利用開始する難易度が低いのが特徴です。
ちなみにISDL回線というものもあり、こちらも電話回線を利用した通信手段となりますが、通信速度が遅く、電話代がかかるので今は普及していません。
なお、どちらの回線も2024年にサービス終了となるため新規受付は行っていないようです。
マンションの場合、マンション自体ですでに契約しているケースもありますのでその場合は利用が可能です。
・ケーブルテレビ(CATV)
こちらはテレビ線を利用したインターネット通信となります。
テレビは光回線や電話回線と異なり、電波を受信して建物内だけ有線となっているため、広いエリアで利用が可能であり、新規配線も要らず利用する難易度はやはり低くなります。
デメリットとしては通信速度が速くなく、エリアによって契約出来る事業者が限られサービスや料金にばらつきがあります。
一方、テレビチャンネルが増えることがメリットとしてはあります。
・モバイル回線
WiMAXやUQが有名ですが、キャリア端末とは別の受信端末を使用することで利用が可能な通信となります。
工事が不要で、こちらも利用開始の難易度は低く携帯キャリアによってはセットのプランなどもありあれこれ調べて行う手間も省けるかもしれません。
回線種類に関しては以上となりますが、それぞれ導入方法や導入後の利用方法についても違いが出ています。
光回線・ADSL・ケーブルテレビは導入した際に光ケーブル・電話回線・テレビ線とそれぞれから各モデムに接続することでインターネットが利用は出来ます。
そこから先は無線Wi-Fiで利用する場合は、モデム自体に無線機能があるものとしてください。
有線で各端末類に接続したい場合は、LANケーブルを各所繋げる必要が出てきます。
その際、実線でモデルにLANケーブルを繋いで引っ張っても良いのですがそれでは不便です。
通常はモデル付近に電話ジャックのようにLANジャックを設けLANケーブルでモデムとジャックを接続し、そこから隠蔽配線を通して各所必要な場所にLANジャックを設けます。
そこに接続することでモデムからの通信が可能となりますが、そのジャックの場所が適切な位置でなければ不便になってしまいます。
また、そもそもモデムを設ける場所やLANケーブルで接続したい端末が多いときは分配器も必要ですので、それを置く場所を計画しないと配線が多くごちゃごちゃした場所が露呈してしまいます。
無線やモバイル回線の場合、配線やジャックの位置はあまり考えなくて問題ありませんが、利用環境によっては無線が届きづらい箇所が出てくることがあります。
(生活の建築知識.28参照)
そのときは中継機などを設けることで解決されますが中継機には電源が必要ですので、こちらも計画を見込むことをおすすめします。
複雑なインターネット環境を構築する場合はこれだけでは足りないかもしれませんが、通常の使い方でも何かしら対策をしておかないと生活上不都合が生じかねません。
インターネット環境はインフラとも呼べる重要な内容ですので、慎重に計画して滞りがない電波受信を出来るように検討してみましょう。
では、また。