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生活の建築知識.57

おはようございます。

以前照明器具に関して、簡単な紹介をしました。

今回はその中でダウンライトに種類を絞り、少し深掘りして説明をしていきたいと思います。

ダウンライトと言われれば、天井面に埋め込まれて設置された照明器具だということをご存知の方も多いだろうと思います。
しかし、一言でダウンライトと言っても多くの種類があり、それぞれ特徴と適した環境があります。
まず最初に区分すべきは、本体と光源が別になっているか一体になっているかです。
旧式の蛍光灯などでは光源が別であることが多かったと思います。
しかし、LEDが普及してからは光源と本体が一体となっている器具が主流だと言えます。
私の偏見もありますが、理由としてはLEDであれば電球切れの頻度が低いこと、照射する光をコントロールできること、接続部材が少なくて済むので安く生産できることが挙げられると思います。
一方でデメリットもあります。
電球が切れた時に交換が容易でないこと、光源の色を変更しづらいことがあります。
ただし光源の色に関しては、器具選定の中で光源色を調整出来る照明器具もありますので、そちらを選べば問題は解決されます。
電球が切れた時の交換は、基本的には電気設備業者に依頼が必要です。
長いこと切れることもないですが、すぐに復旧出来ないことを考えると難点なのは間違いありません。

次に先程出ました光源の色に関して決める必要があります。
色の説明に関しては以前の記事で確認してみてください。

基本的には一色を決めるわけですが、先の通り複数の色に調整出来る器具もあります。
器具の価格は高くなりますが、リビングなど不特定の用途を想定する部屋や場所では非常に有効だと考えます。

次に光源の強さを考える必要があります。
光源が本体と別であれば、その電球のワット数を確認する必要があります。
一体型であると交換が容易でないので、的確に決めなければいけません。
光源の強さは25W・40W・60W・100W相当が一般的に普及しています。
稀に50Wや80Wなどがありますが、その時は前後の強さを参考に微調整してください。

さらに照射する光の角度を選んでいきましょう。
一般的には100°程度のものを選定することが多いのですが、これは広角とされます。
一方、40°前後やそれ以下の角度の照明器具も存在し、狭角とされます。
テーブルの上や卓上の飾りのみに光を当てて使用することで、空間を強調する演出が出来ます。
また、エリアによって照度を調整することも可能です。

そして、操作方法も決めていきましょう。
一番基本的なのは、壁に付けられたスイッチで点灯・消灯する操作になります。
また光源の色に話が及びますが、スイッチを素早く入り切り操作することで、光源の色が切り替わる器具もあります。
さらに調光が出来る器具を選定する場合、それを操作するつまみ付きにスイッチを設ける必要があります。
ただし、光源の色や調光に関してはスマホ操作が出来る器具も近年出てきました。
玄関やポーチなどでは、人感センサーや明暗センサースイッチとすることもよくあります。

ここまで、ダウンライトの機能に関して区分けして考えてきました。
しかしまだ終わりではありません。
ここからは形状や構成について考える必要があります。
最も一般的なダウンライトは丸型で水平面に付き、真下に照射するものです。
しかし、フェイスカバーが角形の製品もあり、和室なんかで使われている印象があります。
また照射も水平面だけではなく、斜面に設置する専用ダウンライトもあります。
さらに、照射する方向を調整出来るユニバーサルダウンライトという製品があります。
スポットライトほどではありませんが、こちらを採用すれば方向を適宜変更可能で、壁や壁に飾られた絵画などを照らすことに有効とされます。

そしてここまで決めたら、最後にダウンライト本体の大きさを決めましょう。
決めた機能や形状・構成によっては展開されてないものも出てくると思いますが、直径か一辺の長さが50mm・75mm・100mm・125mm・150mmとあります。
小さいものほど狭角のものが多く、大きいものほど広角のものが多くなります。
また器具の見え方として、やはり小さいものほど目立たなくなりますので、天井をスッキリ見せたい際にはなるべく小さめのものを選定することをおすすめします。
ただ小さいからと言って安いわけではないのでご注意ください。

だいぶズラズラ説明しましたが、実際にはまだ種類を網羅できておらず、より細かな選定をすることも可能です。
メーカーによる違いは、ダウンライトの場合あまりないですが、それでも設計事務所によっておすすめのメーカーがあったりもします。

選定するにあたり、細かな内容を全て把握しながら検討するのは正直難しいと思いますので、出来れば設計事務所などにご相談されることをおすすめします。
違う機会に別の照明器具に関しても深掘りし、選び方の基準をご説明しようと思います。

では、また。

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