ブスiDについて今思うこと
ブスiDというアイドルオーディションのスタッフをやっていたものです。
8年前にブスを名乗っていたアイドルに携わっていて今思うこと。
それは、ブスは一過性のものだということ。
ブスiDっつーのは、講談社が行なっていたアイドルオーディション「ミスiD」のカウンターカルチャーとして発足されたオーディション企画から生まれたアイドルなんだけど。
自分はただ本当にそこのパシリというかお手伝い程度で携わっていたんですが、これがまためちゃくちゃ面白かったんすよ。
ミスiDって玉城ティナとかなんかめちゃメインカルチャーの人たち(メインカルチャーも元々はサブカルチャーではありますが...)が、ガンガン生まれていったやつ。
でもそれが続いて2016年となるとかなりサブカルの中ではメインカルチャーになるんですよね。。。(どゆこと。でもわかるっしょ?)
そこで生まれたのが、ブスiDなんすよ。
自分をブスとして見せる方が楽だと舵を切った女性が集まる企画。
1,2年しか活動してなかったけどさ、本当に美しかったと思うんです。
自分をブスとしてしか価値を見出せない時期って誰でもあると思うんだよな。
確かに元スタッフの僕も、ゲイの男性ですがめちゃくちゃわかる。
誰かに比べられることに疲弊して、土俵から降りるんすよ。
他人からの価値なんて、道化としてだけ見てもらうだけで充分なんすよ。
あとは自分で価値を見出すから。
他人を他人がブスなんていうのはかなりナンセンスだと思うけど、ルッキズムの土俵から下りて自分をブスだと言い張るバイオリズムがあってもいいじゃんと思う。傷つけられる前に自分で傷つけちゃった方がよっぽど楽だし。
これはそういう時期って結構みんな通過していくもんじゃない?ていう話。
あのときのブスiDに応募してくれてた人たち、本当に美しかったよ。
僕は確かにそう思います。
アイラブユー。
もしかしたら、これは自分に言ってるのかもしれないけど。