美術が聞いてくることはひとつだけ「生きているか」
私は美術が大好きです。
太陽や月や風や砂と同じように、
美術は人を選びません。
美術初心者が来ても、美術の専門家が来ても、
作品は変わらぬ態度でそこにあります。
美術はその人が誰かなんて、気にしません。
美術が気にするのは、その人が生きているかどうか、
です。
美術の前では、何者であってもいいし、
また、何者でもなくていい。
ただ生きていればそれでいい。
そのことが、ある人にとっては
とても心地良いことかもしれないし、
また別の人にとっては
とても難しく居心地の悪いことかもしれない。
だけど、それでいい。そもそも美術は
作品の前に立った人がどう感じるかなんて
気にしていません。
好かれることなど期待していません。
「あ、人が来た。」
それだけでいいんです。
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