2024/07/17 言問通りの悪夢

なーんだか無性に働く気が湧いてこない。
私の取り柄と言えば、枯れない泉のようなバイタリティにホスピタリティ、おまけに私はフェイタリティとタリティづいているところだ。なんだか、漫画を読んで映画を見て、ワイドショーを見て、ちょっと散歩する。これくらいで割とまあまあ楽しい。そんなもんじゃないですか。根源的に人間ってのは。

起きたのは11時くらいだった。これだけでも十分に遅い。朝食を食べようと思って冷蔵庫を見ると、最近作っていたものであふれかえっていたので、食べまくることにした。
白米にカレー、麻婆豆腐、オクラとブロッコリーに納豆。アスリートのような量と質である。

腹いっぱいに食べて、やれやれとだらついていた。13:30頃に眠たくなって、起きて、寝てとやっていたら16:30になった。自分でも驚くくらいに眠ってしまった。
これはいかん。体を動かそうと、浅草の中華一番に行ってかけらーめんを食べた。あいかわらず美味しくはない。安いから食べている。日本版中華のマクドナルドである。

やれやれと歩いて帰宅した。これで眠ってはさすがに怠惰すぎる。たまっていた事務仕事をやることにする。まずは何といっても年金やら税金やらの書類だ。払っても払っても、あなたには払っていないお金があると手紙が来る。たぶん国は何かミスをしているんじゃないかと思う。こんなにあるかねというくらい届くのだ。その中から、これはいつごろまでに払おうかしら、手続きをしないとと言うのをやる。

続いて、現実の時間と乖離してしまった日記を書きまくる。書きながら「エルム街の悪夢」を見ることにする。
笑組のゆた(か)さんからジョニー・デップのデビュー作にして、ジョニデが惨殺される珍しい映画とのタレコミがあって見ることにする。
これは、言わずと知れた、夢の中に現れては、手につけた鉤爪のようなよく切れる刃物で、市民を切りつける。なんとも恐ろしい化け物「フレディ(フレッド・クルーガー)」の登場するホラー映画である。

先日、私は邦画のホラーは好んで見ないと言った。一方、別の理由から洋画のホラーもあまり見ない。理由とすれば、やたらと人が死ぬからである。人が死ぬから怖い、体を刻まれるようなグロテスクな描写が怖い、これって「怖い」の中では程度が低いというか、もっと捻ってほしいなと思う。
そりゃあ暴力的なモンスターは怖い。それは誰もが怖いもので、思慮が浅いと感じる。
もっと、こちらに想像させるような怖さ。言わば、怪談のような怖さが欲しい。こちらに想像をさせるからこそ、人それぞれに頭の中で一番怖い配役で、視覚効果を自然と作ってしまう、そんな怖さが欲しい。
だから、洋画のホラーのような巨大な凶器でもって次から次へと罪のない人を殺すような怖さは好みではない。

そんな中で「エルム街の悪夢」を見てみた。これがなかなかどうして怖いというよりも面白い。
出てくるのは見るも恐ろしい、顔が火傷でただれた殺人鬼フレディだ。それが睡眠中の夢という、自分の制御しきれないところで襲い掛かる。これは大ヒット間違いなしの切り口である。
この映画の面白いところは、映像はホラーだがBGMがとてもポップでどこかかっこよさもある。BGM感覚で流しても十分に楽しめそうである。

また、殺戮シーンであっても、直接的に死体を見せることがあまりない。ホラー映画では切られた四肢から血が噴き出し、断面なんて見せられたらまあ不快である。それがあまりなく、血は大量に出ているがあまり肉片なんかが飛び散らない。これは見ていてそこまで嫌な気持ちにならない。

悪夢をテーマとしていることから、あららこのシーンは夢の中なのかしら?現実なのかしら?とこちらに考えさせてくれるところがまた深みも出てくる。夢の中にしか現れないはずのフレディと肉体をぶつけて戦う。ということはここは夢の中なのか。いや、でも家は燃えているし体に傷がついている。でも、当初から夢の中で切られた体は現実でも傷つく描写もあった。じゃあ、現実の世界にフレディが現れてしまったのか。
いや、そもそも今、現実だと思っていることが本当に現実なのか夢の中なのかの証明なんて誰もがそう簡単にできるものではない。うーん。これはホラーというかSF映画なのかもしれない。

ということで、集中してみるほどのものでもない気がするが、なんともそこそこ面白いから時間があれば見てみることをお勧めする。と言いたいところだが、これもまた1984年の映画だから見ている人はもう見ているし、見ていない人は一生見ないだろう。

あと、ジョニデはかっこよかった!血がすごい量出ていた。

と、ながなが映画の話をした。何かを見て、自分が思ったことを書くのは楽しい。我々のやっているお笑いなんかもそういうもんの対象であろう。
でも、やっぱり漫才をやったことがない人、ネタを作ったことがない人にネタの中身まで言われるのは気持ちよく思わない。今のところ、中身まで悪く言われたことはないから、素敵なお客様に囲まれて私は幸せ者だなあ。

面白い、面白くないは言われても仕方がない。でも、内容について悪く言われるのはいい気分じゃない。やっている人はこれからも良くしていこうと思っているだろうし、自分でも納得していないことは良くある。

もしかすると、私が映画や漫画を見て感想を言うのも、その業界にいる人にとっては腹立たしいことなのかなと思った。
別にこれを書いている今、誰かに対して腹が立っているとかではない。ふと思ったのだ。ほんとにね(^_-)-☆

私は無意識のうちに誰かの作品をあまりに無責任に傷つけてはいないだろうか。うーん。気をつけよう。
でも、私なりの気持ちとしては作者への最低限のリスペクトは持っているつもりだ。それは例えば、作品中のキャラクターについては呼び捨てにするが、監督であったり俳優の名前を呼び捨てにすることはない。なぜなら本当にこの世に存在していて、別に友達でもないのだから、〇〇さん〇〇氏は最低限つけるようにするべきだろう。社会人として最低限のマナーだ。あ、海外俳優についてはノーカウントでお願いします。なんとなく!
この感覚は年をとっても持っていたい。会ったことがない、一方的に見た人に対して、年齢が自分より下だからと呼び捨てにするようなことはしたくないな。

自分で作品を作らずに評価して偉くなった気にならないように気をつけたい。絶えず私も漫才を作り続けて、この人が言うなら話だけは聞こうと思われる人になりたいな。

今日面白いと思ったことは「映画ばっかり見ずに、漫才も観ないと、と思ったらジュマンジを見てしまっていた。」

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爆弾世紀末藤崎「善いスキャンダル」
こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。