2024/09/16 各業界に高齢新人が

昨日の、ウーバーについて滑らかに完了したように書いた。
ただ一点、事件があったのをはたと思い出したから、忘れないように書いておく。

週のノルマをあと一件で達成しようというときにその事件は起こった。
ある、お弁当屋総菜を販売するチェーン店でのこと。
お店に到着したところ、なにやら忙しそうだ。お客さんがたくさんいててんてこまい、ということではない。一人の店員さんが、あがり症というか一つのことをやたらと焦ってやってしまうというか、なんとなくそういう人って職場に一人くらいいるよなというタイプの店員さんがいた。

店の中は3人の店員さん。二人は調理に専念している様子で、そのあがり症の方が調理済みの商品をお客様に渡す係だ。
この店は3台のセルフレジのみであるから、あがり症の人(以下、A氏とする)があがってしまわないように、比較的に楽ちんであろう場所に配置になったものかと思う。
そのらくちん配置で事件が起こってしまった。

私が店に到着すると、3台ならんだ左におじいさんが、真ん中におばあさんがいた。おじいさんがセルフレジに手間取っている様子。その方にA氏は使い方を説明している。しかしおじいさんがなかなか理解できない様子で、A氏はあきらかにイライラし始めている。イライラしていると言っても本人はイライラを出しているつもりはないタイプだろうと言うのはわかる。でも、声が異常に大きくなってしまったり、合間に「ああ!」「うう!」と言っている。焦って焦って仕方がないのだ。
そこにおばあさんが真ん中のレジにやってきた。お弁当の頼み方がわからず、A氏に話しかける。「ああ!」「いい!」A氏はさらに焦る。
おばあさんもなかなか弁当の買い方を理解してくれない。おじいさんは相変わらずセルフレジの使い方がわからない。
A氏はあきらかにキャパシティオーバーである。そこに右のレジへ並んだ若いお兄さんが追い打ちをかける。スープ類の購入方法を聞いてしまったのだ。

A氏は「きえええ」という奇声に近い声を上げる。お兄さんは若いから、A氏の説明で何とかなった。それよりも怖いのはお兄さんは、金髪の若干のヤンチャ系である。A氏を怒鳴りつけたりしないでくれよという緊張感が私の中に走る。
おにいさんは見た目に反して大人で、A氏の焦りっぷりに同情している様子だ。

相変わらず、おばあさんはまだ弁当の買い方に迷っている、おじいさんもレジで手間取っている。
何とかおばあさんの注文を聞くことができた。A氏は頑張っている。
そこにおじいさんがとどめを刺した。どうやらお金をレジで払ったが、レシートが出てこないとのこと。
A氏はもうパンクしてしまった。「上長に相談します」とキッチンにいるベテラン店員さんを呼んだ。A氏はもうパニックである。明らかにやることもないのに、キッチンに入ったりレジ付近にきたりとウロウロしている。

私は早く商品を受け取って届けたいのだが、声をかけられる状況ではない。
おじいさんのレジについていろいろとやっていたら、なんとおじいさんはレシートを受け取ったあとに財布へ入れていたことを忘れてしまっていたようだ。おじいさんは恥ずかしそうに帰っていった。ベテラン店員さんはキッチンへ戻った。
ようやくすべての問題が解決した。私は配達の商品を受け取りにA氏へ声をかける。何度か声をかけたが、パニックで声が届いていない。
少し待ったら、ようやっとA氏の魂がこの世に戻ってきたようで、商品を預かることができた。

A氏よ、頑張ってほしい。トラブルがあっても落ち着いて、一個ずつ取り組んでいこう。また私はこの店へうかがうつもりだ。A氏がいかに成長するのか楽しみにしている。A氏はどうみても私よりも年上だった。

そんなことが昨日のウーバーであったから報告しました。1500文字になりました。
では、ようやっと日記に入る。

今日は漫才大行進、三連勤の三日目。がんばりました。
12:40からの出番を頂戴する。楽屋に入れば、高円寺Kさんが既に到着されており、ネタ合わせをしている。10分間のネタをおぼえることが難しくって困っている様子だ。その様も含めて面白いのだから、引き続き困っておいて欲しい。
カトーさんに思い出話を聞く。カトーさんは戦後すぐの日本で生まれた。話を聞くだけでおもしろい。

子供のころは何をしていたのですかと聞けば、腰にひもをくくりつけ、その紐の先には磁石をつける。その磁石を引きずって町内を歩き回るんだそう。すると鉄くずがくっついて、それをバケツに貯めていく。鉄くず屋にもっていけば5円がもらえ、それで駄菓子を買ったり、もんじゃ焼きを食べたそうだ。当時のもんじゃ焼きは5円で食べられたんだそう。
思わず「戦後かよ!」と言いたくなるが、正真正銘の戦後であるからどうしようもない。

もう私としては、カトーさんの戦後日本話を聞くだけで面白い。漫才なんかやらなくていい。ただただ、カトーさんが昔の話をして、カクさんがかつての日本のおかしさをツッコめばいい。面白すぎる。
でも、カクさんもなかなかのお年であるから、カトーさんの昔話の変さに気づけないとのことだった。それが悩みの一つとのこと。
コンビってのは難しいものである。

そんな話が印象的だった今日の漫才大行進。出番10分を終えて、今度はラジオを録音する。楽しく過ごすことができた。
いやあ、今日も疲れた。14時過ぎに帰宅して、少し昼寝をしたあとに少しウーバーをやった。
このウーバーでも心温まることがあったが、話が長くなるからまた次の機会によろしくお願いします。

ではの。

今日面白いと思ったことは「A氏のような人について、とてもイラついてしまうタイプの人と、いとおしく思うタイプの人がいる。後者が私。前者が田川くんである。コンビってむずかしいよねえ。」

こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。