2024/07/12 漫画の話はこれきりに
9、10、11とお休みをいただいて、12日もお休むことにした。無理をすれば働けないこともないかなとは思ったのだが、私の生き物としての勘がそういったのだ。
事務所ライブの前日に、これは行こうと思えば行けるなとは思いつつも休んだおかげで大ごとにならずに済んだ。その日は結局、38℃の熱が発生していた。もしも、行こうと思えば行けるとやっていれば今頃私はここにはいない。
なんとなく休んだ方がいいかどうかは体で感じ取ることができるものである。
ということで、本来は12日は漫才大行進の出番をこなしたあとにバイトに行く予定だったがお休みを頂戴した。
これだけ休んでいると、風邪からくる倦怠感なのか横になりすぎたことによる体力低下なのかわからない。でも相変わらず頭痛と鼻づまりがある。
昨日、今日と「七夕の国」「静かなるドン」を絶賛した。私が何も見たもの全部を絶賛しているわけではない。どうしようもないものを見た時は、感想を書く時間とキーボードの摩耗がもったいないから書かないだけだ。
この横になっている期間に、U-nextで他の漫画も読んでいる。田舎の農家に嫁いだ奥さんが、いじわる舅姑にいじめられ、それを旦那は知らんぷり。息子には甘いが娘は女だからと可愛がらない、女は勉強をしないで家事をしろと、とにかくこれでもかと読み手に不快感を与える。ある日、近所にスーパーマーケットが新規開店する。パートタイマーで働く時間は、この地獄のような家から逃げられるかもと応募、働き始める。パート先の店長は新規開店に合わせて娘と三人で田舎にやってきた優しい人だ。奥さんはだんだんこの店長に惹かれていき、店長もまた奥さんに惹かれていく。
そんなどうしようもない漫画も読んでいる。読んでいるが、誰にもおすすめはできない。でもなんか楽しいんだよなあ。
あと読んでいるのが、少子高齢化がすすんだ近未来の日本は工場で人造人間を作っており、それを「製造物」と呼んで、あるところでは家族のようにあるところでは奴隷のように扱い、差別されているなんていう漫画である。
これがなんか絶妙に面白くて絶妙につまんないところが良い。人が作ったものをあれこれ言うのは何なのだが、絶妙に日本語が間違っているというか校正があまりされていないんだろうなと言うのが面白い。キャラクターも魅力的で、話もまあ面白いのだが、ツッコミどころを探す面白さもある。
とあるシーンで「まさにそれは神と信者のような関係だ」というセリフがあり、そのセリフの後ろには信徒であろうギリシャの民をほうふつとさせる、一枚布を体に巻き付けたような衣服を着た男が、胸の前で手を組み祈っている。そして、その男の祈る先には、明らかにイエスを模したであろう男がいる。長髪にひげを蓄えて堀の深い顔をしている。そんなイラストだ。
これのなんとも恐ろしいことを書いて、世界に発信しているということか。「神と信者」の話でイエスとキリスト教徒を描く。あなおそろしや。
イエスは神なのかというのは非常にセンシティブな話であると私は思っている。信仰の対象であるが、神であり人であり、その存在についての捉え方は、なんとも言葉では言い表しがたいものだ。とても難しい。まして、私のような主だっては仏教と神道を信じるが、そこまで熱心に信仰しているとは言えないまったくの外部の人間はいまとても緊張感をもって書いている。
それをちょっとシリアス目なシーンで軽く、イエスと信徒のイラストを「神と信者」と言って描いてしまう。このおっちょこちょいさが、まあ面白いと言えば面白い。編集なりは何の仕事をしているのかと聞きたい。
君子、危うきに近づかず。名作と言われる漫画はうまいこと議論が分かれるところを避けて描かれているから、ある種の面白みは少ないと捉えることもできるかもしれない。
と、とんでもない漫画も読んでいる。とんでもない漫画はとんでもない漫画で「自分ならこうするかな」という考えも浮かぶから面白い。結局この世は面白いモノばっかりである。ああ楽しい。
今は「ぼくらの」を途中まで読んでいる。U-nextのポイントがほぼ尽きてしまったので購入できていない。ゆっくりじっくり読んでいる。これもまた面白いんだ。読み終わったらまた何か書きます。
7/12はゆっくりじんわり、ローストビーフのように過ごさせていただいた。さあ明日からはお笑いに復帰する。ちょっとずつ体を動かさなければいけない。ああ、体力低下。
今日面白いと思ったことは「結局何を見ても読んでも面白い。Youtubeで動画を見まくるよりもなんだか漫画の方が賢くなった気がする。」