2024/08/01 笑フェスday1~ゴ山さんとGの角~

さあて、昨日分の日記では取り乱して終わってしまい失礼いたしました。その後に続けてこれを書いているから、かなり乱れてはいるがお許しを。人間の乱れほど面白いものはないもんである。

今日はマセキ芸能社が主催する「真夏の笑フェス」がある。これについての説明は去年の日記に書いたと思うから、それを参考にしてみて欲しい。日記って便利だなあ。過去の自分が面倒なことはやっておいてくれるんだ。
簡単に説明すれば、上野公園にある水上音楽堂で昼から夜までお笑いライブをやり続けるというイベントだ。未来人がなんらかの技術を使って記録用映像を発掘した時、土着の新興宗教かと思うだろう。
ひっきりなしに変な人が出て来ては、変なことをしゃべって、みんな笑っている。古地図に寄れば、その会場の裏には蓮の池があったそうな。恐らくは盆踊りの亜種であろうと推測されるだろう。

そんなわけでマセキユースのメンバーは10時に会場へ集合だ。会場へ着くまででもう汗がびっしょり。どえらいです。
今年の我々の仕事の配置は「カメラ」である。昨年もカメラを担当した。
配信用の映像を撮るカメラさんのお手伝いや、デジカメでもって記録用写真を撮る係だ。そんな難しい仕事ではないが、ガッツを持ってやるぞと臨む。
しかし、今年は配信もやらないということで、記録用の定点カメラのみであった。ではその正規の方が、ちょっと休憩なりお手洗いに行くときにでも変わろうかしらと近くで待機する。しかし一向にトイレに行く気配もない。
女性であるから特に「おしっこいっていいですよ」なんて言うのもはばかられる。一方私はじゃんじゃんおしっこをさせていただきながら、ケータリングドリンクをじゃんじゃん飲む。もちろん無糖のものを主に飲む。糖尿病になったら怖いからだ。
私がおしっこをすることが言葉通り呼び水になって、おしっこをしてくださればいいのにと思った。その思いは無残にもはかなく散った。終ぞおしっこはされていなかった。

そんなじゃんじゃん飲んでいるとき、ケータリング場にはこの日記で何度も登場する、元シンプソンのゴリ山口さんがいた。
ちょっとお話しようと話しかける。この時期の漫才が気にすることと言ったら「M-1グランプリ」である。我々は恥ずかしながら、プロの漫才を自称しながら1回戦を超えたことは無い。本当に恥ずかしいな!
シンプソンさんの漫才時代の話を聞いて、M-1ってどうするんだという話しをする。
そんな中、ゴリさんがおっしゃるには爆弾世紀末というコンビを外から見ていたら、M-1がどうとかというタイプではないでしょう。長く、寄席の世界なり、舞台で頑張って生きていくタイプの芸人さんでしょうとのこと。
ゴリさんも漫才から離れて、現役時代にはなかなかご縁のなかったメディアの現場を見ていくと、テレビで活躍する芸人さんはもちろん立派で尊敬するが、舞台に立って漫才を続ける芸人さんも尊敬できるとのこと。
仮に、メディアで活躍タイプと舞台で活躍タイプの二種類に芸人を分けるなら、爆弾世紀末は舞台で活躍するタイプと思っていた、もちろんどちらを目指すかは自由だが。

別にゴリさんの言葉を自分の心地よいように解釈しなおして書いてはいない。ゴリさんの上司の方が読んだ時に問題にならないような脚色はしたが、おおよそこのようなことをおっしゃっていた。そのほかにも含蓄がある言葉を頂戴した。やっぱり漫才を辞めたとはいえ先輩である。骨身にしみた。
もちろんこれで「M-1なんて・・・」みたいなことを言うつもりはない。頑張り続ける。
ただ、自分のことは自分が一番わからないとはよく聞く言葉である。私は現在、とにかく面白くて自分らしさが存分に発揮されて、長く舞台に立ち続けられる(分数じゃなくて、寿命としてね)漫才ができればとやっている。いわゆる寄席演芸で生きていくのか、テレビで生きていくのかなんて生意気なことは悩んでいない。先述の漫才ができればいいと思う。
ただ、いつか選択を迫られたとき(いま迫られているかもしれない。選択肢が目の前にあるかとはそのときにはわからないもんだ)にゴリ山口さんの言葉は一定の影響があることだろう。
とりあえずゴリ山口さんには「専属のマネージャーになってください」と冗談程度で言った。ゴリさんは言った「売れたらね」。ぴゅ~

それにしてもゴリ山口さんは大人になったなあ。日記に登場するたびに、印象が良くなっている気がする。もう漫才を辞めたから、戦う相手ではなくなったからこそ、ゴリさんについて心から話せるんだなあ。でももう一般の方だから、あんまり触れないほうが良いのかしらね。
でも、私がテレビバラエティをよく見ていたころは「マネージャーいじり」的な企画やトークが隆盛を極めていたというのもあって、話したくてしょうがなくなってしまうのだ。でも時代じゃないから、ちょっと登場回数は減らそうと思う。

てなわけで、暑いさかりに20時ころまでよく働いた。忘れ物がないか、ごみの置きっぱなしはないかと見回る。水筒が落ちていた。飲酒禁止のはずが、お酒の缶が落ちていた。会場の柱のところにイニシャルGが大量にいた。おお、久しぶりにこんなに大量に見た。好きではないし、家にはぜったい居てほしくないが、外で見るのはなんだか慣れている。
沖縄生活から東南アジア漫遊経験、度重なる野宿によってあまり気にならなくなった。ひゅ~かっこいい。
踏みつぶして殺しまくろうかと思ったが、ここは蓮池の側だ。お釈迦様がご覧かもしれないからやめておいた。

ある日のことでございます。お釈迦様は極楽の蓮池のふちをひとりでぶらぶらお歩きになっていらっしゃいました。お釈迦様がふと蓮の葉をめくりまして、地獄の底を覗いた時、藤崎が他の悪人と一緒に蠢いているところをご覧になりました。此奴は周りの人へのご恩を忘れ、日記と称して悪口を書いていたから地獄の底に落ちたのであります。
お釈迦様はこの藤崎という罪人がただ一度だけ、上野の蓮池の側で、茶羽虫を殺さなかったことを御思い出しになられました。
ちょうど極楽の蓮池であのときの上野のように茶羽虫がおりましたから、お釈迦様はこの茶羽虫の触角を地獄の底にお垂らしになりました。
頭の上に垂れた触覚を、しめたしめたと縋ろうとしますが、茶羽虫の触角は油でぬるりとして掴むことはできませんでした。藤崎は地獄でその後も過ごすことでございましょう。
虫なぞ助けても何にもならないということであります。

終わり!地獄に行くときは油を落とすための食器用洗剤とスポンジを持って行かないといけませんね。
明日も笑フェス!あまりに疲れたが、1時ころまで眠れなかった。あでゅ。

今日面白いと思ったことは「もうよほどのことが無いとゴリ山口さんには触れない。正気に戻りました。」


こんなつらい人生。ここに空き缶を置いておきます。