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夜白展を振り返って -DESIGNART TOKYO 2024-
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こんにちは。
煙道家の大地漠です。
2024年10月18日〜27日まで開催していた
DESIGNART TOKYO 2024-夜白展-の振り返りを綴ります。
DESIGNART TOKYO 2024での展示では、
10日間で延べ300人の方々にご来場頂きました。
事前情報入れずに訪れて頂いた方も多かった印象で、
異質で未知な空間体験に、いい意味で驚かれて頂けたなと感じています。
嬉しい再会やお仕事に繋がるような新たな出会いが多くありましたし、
作品のご注文も多くいただくことができました。
ほんとうに実りある10日間になりました。
皆さん本当にありがとうございました🙇
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- 夜白展 - 展示への思い
DESIGNART TOKYO 2024
日比谷OKUROJIにて初出展させていただきました。
お越しくださった皆さん、どのような感覚を味わえたでしょうか。
展示テーマは「夜白 煙とたゆたう夜という時間」
東京の人達がはじめて目にするであろう煙の美。
暗闇に包まれて、煙のたゆたう姿をぼんやり眺める。
未知で不可思議な体験を通して
皆さんがどんな感覚、感情が湧きあがってくるか。
この煙道の世界を多くの方に味わってもらいたくて
そして、東京や世界に静かに衝撃を届けたくて
臨んだ展示会でした。
実際に東京で展示を行ってみて
東京の方、海外の方問わず、嬉しい反応が多く
足を運んでくださった方々に驚きや感動を届けられたという
確かな手応えを感じることができました。
藪を漕ぎながら2年やってきたことは間違っていなかった。
岩手で築いてきたことが、東京でも世界でもしっかり通用するぞという
煙道への自信に繋がる舞台を経験できたこと、
その喜びを今噛みしめています。
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煙 -新たな気づき-
煙を皆さんと一緒に眺め、対話しながら新たに気づいたこと。
煙のたゆたう姿は何度見ても、
その瞬間その瞬間にしか見られないものがあり、
刹那さ、儚さ、妖艶さ、浮遊感、息を呑んでしまう荘厳さ、etc…
美しさを言葉にしえないほど、言葉にしたくないくらい
心の震えるような瞬間が沢山、同時にやってきて、
主催ながら最高な時間を味わっておりました。
煙のカタチってとてもやわらかくて、包みこまれるような、
やさしい波が伝わってくるような感覚になるんだなと、
新たな発見にも気づきました。
あの天女の羽衣感がたまらない。
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感じることはおもしろい
感じることっておもしろいな〜と、煙道のイベントを行う度に思います。
一人一人どんなことを感じていたか、考えていたか。
出てくる言葉は一人一人異なり、
その人の個別性やバックグラウンドが垣間見える言葉達。
言葉になりきらないもやもやしたもの達。
そうした感想を聞けるのが本当におもしろくて素敵だなと感じています。
皆さんに感想を聞いてみると
言葉達が踊っているように聞こえてきて…
見ていた時に喜びがあったんだなとか。
内側に浮かび上がってきたもやもやしたものに触れられたんだろうなとか。
色んな事を忘れて、ただぼんやりできて健やかな時間だったのかなとか。
ゆっくりじっくり、
自分自身の感覚や心の内側と向き合って
無目的に、なにもかも忘れて
今という時間に身を委ねたり、世界に触れられたりすることは
とても嬉しいことであり、人生の潤いになりえるのだなと、
実感の伴った手応えを得られたように思います。
可能性と課題の二つの収穫
お香のブランドや音楽家の方との出会いなど
お仕事に繋がるような嬉しい出会いを多く頂けて、
新たな展開への兆しを感じています。
多くの方に感動を届けられたという手応えを得た一方で、
今回、煙道の場づくりにおいて多くの課題も浮き彫りになりました。
皆さんに心の底から喜んでもらえるように、
煙道の価値を最大限出せるような空間作りやイベント設計を
ブラッシュアップしていきたいという思いが強くなりました。
改善点、伸ばしていくポイント、両方が色濃く見えて、
煙道を行っていくうえで大きな収穫になったと思います。
この冬は一度立ち止まり、課題と可能性を反芻しながら、
煙道で何を大事にしたいか改めて考えながら、
来年以降の次の展開に向けた準備を進めていきます。
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東京暮らしの呟き
人生で初めて東京で2週間ほど暮らしました。
気づけば遠野で暮らし始めてから、
3週間も遠野の地を離れることも初めてでした。
埼玉から1時間かけての電車通勤を行う2週間弱の日々。
電車で座れないことも多く、足、全身の疲労が日々蓄積。
展示会で皆さんの喜ぶ様子や煙の美しさに一緒に癒されて、
毎日驚くほどMPが回復する。そのため10日間心労はゼロでしたが、
7日目あたりに太ももが痙攣して、身体は悲鳴を。
10日間休みなしで、ワンオペはやはり無理があったよう。
それ故にイベント期間中家族の支えや皆さんのサポートが、胸に沁みました。
東京で日々生活している人達へ敬意の念も抱きました。
東京で少しの間暮らしてみて思ったのは、人、車、コンクリート、高い建物に囲まれていた土地という印象で、景色に隙間が無いことや常になにか情報がぶつかってくる感じの場所だなと思いました。
遠野に帰ってみると、人よりも樹々が多く、高い建物がなくて、
遠くまで見渡せて、車の運転も余裕を持ってできる。
遠野に帰ってきてからは
流れている時間のスピードや、なにもかもが異なる世界観に驚きながら
長閑(のどか)な日々に癒されて暮らしています。
二つの土地の対比から、
今過ごしている場所での自分が、いかに"すこやか"でいられているか気づきます。
自分の人生にとってどれだけ自然に触れられるか、
自然に囲まれていられるかがすごい大事なことなんだなと気づき、
改めてこの地での暮らしを大事にしていきたいと思います。
これからの予定
さいごに。
東京での展示会を経て、取り組んでいきたい内容も見えてきました。
個人として特に力を入れていきたいトピックは「養生」と「対話」。
そしてこれから先は、様々なジャンルの方とコラボしていく道を探っていこうと考えています。煙道の可能性を閉じることなく、煙道の空間体験を生かした取り組みを様々な場に展開して、世の中に感嘆や潤いを届けたいと思います。
ご興味ある方はお気軽にお声をかけてくださると嬉しいです。
作品の販売もinstagramのDMから受付中です!
次は、年を明けて1月と4月に東京で煙道&音楽会のイベントを予定しています。
時期が近づいて来ましたら詳しい告知をいたします。
またどうぞよろしくお願いします🌾