サイクリングはほどほどに
チリ南部、ビビャリカ国立公園に位置するプコンは、アクティビティの宝庫だ。 豊かな自然を思う存分に楽しむことができる。街には花が咲き乱れ、治安も良く非常に過ごしやすい。
さて、プコンからの夜行バスを取っていたため、夜まで時間があるということで、サイクリングを急遽することにした。5000チリペソ(800円…!)でFULLDAY(12:00〜20:00)、しかも電動アシスト自転車をレンタルできた。前日にテルマス・ヘオメルカトスの温泉ツアーに参加したところで「あしたは自転車乗りに来いよな!」という謳い文句に惹かれてきたため、サービスしてもらったのだ。(通常は10,000チリペソ)
絶好のサイクリング日和
何をやるにも天気がいちばん。
最高の晴れの中のスタートだ。行き先はもちろん
温泉
ここプコンの街からは25キロほど離れたところにある温泉に向かうことにした。往復50キロ。遠くない?って思うかもしれないが、パイネトレッキングで頭が麻痺していたのか、このくらい余裕っしょ!電動だし!と出発した。
牛たちが穏やかに過ごす牧場の合間を縫って進む。快適だ。
自転車も映える。電動アシストの破壊力はものすごく、坂道を物ともせずに進む。温泉までの道のりもなかなかの山道だったがなんのその。
途中、川に伸びる桟橋を見かけた。こんな、自然と調和する人の手を感じる時、いいなと感じる。
20キロを過ぎたあたり
はっきり言おう。疲れた!もう無理しんどいこんなの無理疲れるこれ以上はムリ。…ということで
温泉やーめた!
勇気ある撤退を決め、プコンの街へと戻った。冷静に往復山道50キロはきつ過ぎやん。目的地の設定ミス。なにごとも、ほどほどに。
まあ、これも旅なのだ。
ヘロヘロになりながら、電動アシストのとっくに切れた自転車をこいでいると、綺麗な脇道を見つけた。
このために来たんだなと思った。旅はゴールすることが正解じゃない。ゴールなんてないし、その旅路の途中をなにと出会い、どう感じるかだよなぁと、この道に座り込んで考えた。
公園のベンチとエマおばちゃん
プコンの街へと戻ってきた後、公園のベンチで寝転がり疲れを癒していた。目を閉じるとたくさんの音が聞こえる。南米にしてはカントリーな好みの音楽、子供たちの笑い声、転んだのだろうか、泣いた声も聞こえる。みんな、幸せなんだ。
いつのまにか時間を忘れて公園で寝てしまっていた。プコンの街へ来るには、サンティアゴからバスで11時間ほど。日本から来るにはとても時間を要する。
それでもまた来たいと思う理由は、こんな幸せそうな家族や、アクティビティの数々もあるけれど、宿のエマおばちゃんが大好きになったからだ。
エマは本当のおばあちゃんのように、家族のように迎えてくれた。計2泊したのだが、いつでも可愛い笑顔とあたたかさで出迎えたり、見送ったり、話しかけてくれる。別れるのが本当に寂しかった。ぜひ、ここに泊まるためだけでも来てほしい。バスターミナルからも、街の中心部やスーパーからも近い。
Hostel Emalafquen
Arauco # 565, 4920000
プコンに別れを告げ、快適な南米のバスに身を委ねる。ハンバーガー屋にいた女の子のように、待っている間のワクワクさと純粋さを忘れずに、これからも旅をしたいものだ。
✈︎
本日の彼女
テレビ電話をかけた瞬間、美少女がドアップで出てきて顔が変になった。
パッキングが得意というかスキです。