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普段着の京都(15)
夏本番。京都市内は観光客で溢れかえっている。
インバウンドも戻り、夏休み期間に入ったため、日本人の家族連れも多く、「観光都市京都」であることを再認識する。
京都府も、京都市内に集中しがちな観光客の分散を計画していて、郊外の観光地を「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」とブランド化して売り出している。
京都市民も、人が少ない郊外に脱出する。
今回訪れたのは、「お茶の京都」。
日本茶文化を創造し、全国に普及させてきた「宇治茶」や茶畑景観等の山城地域の価値を再認識し、さらに磨きをかけ、世界に向け発信することにより、多くの人が訪れる大交流圏を創出し、日本の茶文化の一大拠点となることをめざします。
訪れた和束(わづか)は、京都府南部にある地区で、個人的には昔からドライブで走り抜けることが多かった思い出の場所だ。茶畑の風景が続く。以前は「宇治茶の産地」であって(現在のように「和束茶」というブランドを前に出すこともなく)、静かな場所だった。
今は、「茶源郷 和束」として売り出され、抹茶スイーツを提供するカフェなどもあるようだ。久しぶりに和束へと車を走らせた。
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この石寺の茶畑を一望できる「dan dan cafe」さんへ。
幸運にも、窓際の席を確保できたので、この茶畑を見ながら、スイーツをいただく。
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昔は和束にドライブしても、車窓から茶畑を見るだけだったが、今は、休憩できる場所も、ランチできる場所も、そしてトイレも充実しており、ここを目的地として出かけることができるようになっていた。
また、道標や案内表示も充実していて、迷わずに和束にたどり着くことができる。
茶畑のあちこちに「ここから先は私有地です。立ち入らないでください」という多言語の注意喚起の看板があったことは、少し残念だった。和束でも観光客が増えたことで、暮らしに支障が出ているのだろう。北海道の富良野や美瑛地区と同様、農地を「景色」と捉えて、そこに踏み込んで「映え写真」を撮る人がいるらしい。なんとか観光と地元民の生活を共存させることはできないのだろうかと、改めて考えさせられた。