フラットなコミュニケーションをつぶす2つの悪癖
滋賀県の立命館大学琵琶湖草津キャンパス(通称BKC)で大学生とのプロジェクトミーティングに参加してきました。
まぁ、基本的に年の離れた若手と話すのが好きなので、テンション上がり目で話してきたのですが、ぼくにとってはこれ結構重要項目なのです。
最先端の消費情報を持っているのが高校生、大学生(中学生の場合も?)なのは最早当たり前として、殆どの企業にとって今後最も難易度が上がるのが”優秀な人材の採用”。その意味で学生たちが”どんなものにモチベーションを感じ”、”仕事に対してどんなスタンスで臨み”、”どんな仕事観をもっているのか?”に触れる機会はやっぱり楽しい。別にクライアント企業の採用に直接関係する訳でもなく、役員やってる会社の業績に寄与する訳でもないのだけど=========
んで、凡そ1時間余りのミーティングから感じたのが、タイトルのフラットコミュニケーションをつぶさないための2つのルール。
1.フラットコミュニケーションをつぶすのは、大抵の場合ぼくたち”おっさん”
”分からなくてもいいから、返事だけは元気よくしろ!”
”お前の意見を求めてなんかいない”
”会社は大学とは違うんだよ!”
”大学で習ったことなんか社会に出たら役に立たない”
”まず、考えるより先に動け!”===========
全て実際にぼく自身が20代の頃に上司から毎日言われ続けてきたことです。そしてそれは決してその会社だけが特殊だったのではなく、平成の会社って殆どそうだったように思います。
こういったコミュニケーションの一番の問題は世代別に断絶した情報が経営に生かされないこと。もう少し具体的に述べるとITやDX、ファッションやAIといった明らかに40代以上は先端にいない領域が空白地帯になるということ。
実は先述のぼくが20代の頃言われ続けた言葉の数々はある一面会社運営上必然だったし、必ずしも間違いではなかった。でも、その言葉を言われ続けると、”自分の知識なんて価値はない”とか”まずは勉強してから発言するようにしよう”という、全くフラットではない平成型コミュニケーションが出来上がる========というのが一つ目のルール。
2.人物とか背景とか地位とか会社で会話してはいけない
30年以上ビジネスの世界で生きているとどうしても、相手の実績とか役職といった言わばその人の”過去”を意識しながら会話する癖がついてしまっている。
”社長だから全てに責任を負っている人なので正論振りかざすのは止めよう”
”〇〇県のトップ企業の役員さんだから、一般企業の成功例を出すのは止めよう”等々
別にそのことそのものは問題ではないと思うのだけど、相手が学生になるとこの癖は邪魔にしかならない。立命館大学の学生さんだから=======って何が変わるか?ということ。
大切なのは会話の中身だけでコミュニケーションをとること。出来る出来ないを発想から除外すること。これが二つ目のルールと気が付いたのでした。