TCK女王盃 レース展望
10年に一度の寒波襲来となった日本列島。西日本や日本海側では大雪となっている場所もあり、昨日の高知や、本日の姫路など、開催中止となっている競馬場も見られます。
大井競馬場近辺に関しては、寒さは厳しいものの、雪などの影響はなく、本日のメインTCK女王盃も滞りなく行われそうです。
来年からは形を変えて園田で行われることが決定したこのレース。
大井競馬場で行われるのは今年が最後ということもあり、良いレースを期待したいものです。
頭数は7頭と、最後にしては少々寂しい感じもしますが、それでも7頭中重賞ウィナー5頭と、なかなかレベルの高い戦いが期待できそうです。
本日は、このレースのレースを検討していきたいと思います。
今回のポイントはズバリ
【軽くスピードが出る馬場から砂が深くパワーを要する馬場への条件替わり】
です。
今回有力視されるヴァレーデラルナ、テリオスベル、プリティーチャンス、グランブリッジは、いずれも昨年盛岡で行われたJBCレディスクラシックに出走しています。
レース結果は
1着 ヴァレーデラルナ
2着 グランブリッジ
5着 プリティーチャンス
6着 テリオスベル
盛岡競馬場は、基本的にはダートが軽くスピードが出やすいコースで、ダートグレードの南部杯などは、芝並みのタイムが出ることもあります。
2020年に南部杯を勝ったアルクトスが出したタイムは1分32秒7。先週中山の最終レースで行われた4歳以上2勝クラスのマイル戦のタイムが1分34秒9ということから考えても、破格のタイムです。
条件が異なる上に、南部杯はダートグレードでメンバーのレベルもダートのトップですので、単純比較で考えるわけにはいきませんが、盛岡のダートコースにおいてトップレベルのスピード能力が問われることは間違いないでしょう。
翻って、今回の舞台となる大井ですが、こちらは対照的に砂が深く、パワーが要求されることが特徴です。
ダートグレード競争などにおいても、中央で東京競馬場など、砂が軽くスピードの出るタイプの馬場で圧勝してきた馬が、大井の深い砂に苦しむケースはよくあることで、スピードの出る馬場とはまた違った適性が要求される舞台となります。
良い例としては、2020年のジャパンダートダービー
東京のユニコーンステークスを圧勝し、単勝1.1倍に支持されたカフェファラオが、大井の深い砂に苦しみ、7着に沈みました。
まさに、馬場適性の違いによって、発揮できるパフォーマンスが異なることを示した事例であり、大井競馬場がパワーで押し切るレースを得意とする馬に優位性があることを示した事例でもあると言えます。
それを踏まえ、今回のTCK女王盃で馬柱的に注目したい1頭が
【プリティーチャンス】
同馬の前走は、盛岡のJBCレディスクラシックで5着。前々走は、今回と同じ大井の1800メートルのレディスプレリュードで1着
パワーが要求される大井で勝利し、スピードが要求される盛岡で負けと、馬場適性におけるパフォーマンスの高低が綺麗に出ています。
大井に舞台を戻しての1戦となる今回は、同馬の苦手なスピードが問われるレースから、得意とするパワーが問われるレースになりますので、巻き返しが十分期待できるのではないでしょうか。
本日は、プリティーチャンスに注目しながらレースを楽しみたいと思います。
予想はウマニティ地方競馬プロ予想MAXにて公開いたします。こちらもご覧いただけますと幸いでございます。