まいにちグライム/230802
Rhythm & Gash pt.1 - Rebound-X
グライム史に残るクラシックインストの1曲。
ラップを乗せたものだとSkeptaの"I Spy"や、Novelistの同名曲、リミックスだとSir Spyro Remix、Flava D RemixやSkepsis Remixなどのベースラインリミックスが有名です。
この曲のRebound-Xというプロデューサー、かなりナゾが多い人物で、Wikiはもちろん存在せず、いくら探しても素性を知ることができませんでした。
分かったことといえばDiscogsの登録で、2006年にこの曲を含むシングルをリリースしていることくらい…。
かと思っていたら。
RedditにてRebound-Xのスレッドを発見。
-『本名はBenjamin Darroux』
-『父親が宝くじで£62,000当てた』
そして本名でさらにググると、
Resident Advisorの記事が出てきました。
そこにも面白い情報が。
-『RWDやVIP2といったフォーラム(日本でいう掲示板)に頻繁に書き込みしていた』
-『"Rhythm & Gash"をフォーラムに投稿するとめちゃくちゃバカにされた』
-『グライムプロデューサーのMr. Mitchも当時"Rhythm & Gash"をクソ扱いしていた』
うーむ…なかなか可哀想な話ですね。
まあノリ的には日本の5ちゃんねるもたいして変わりませんが。
そしてYouTubeでも興味深い動画を見つけました。
ヴォーカルサンプルに使われている女性は誰?というもの。
結論、「アンジェラという名前の女性」ということ以外は何も分からなかったようですが、動画の中で紹介されているDJ Andy PurnellがWhitney Houstonの"I Will Always Love You"のヴォーカルを使う企画はめちゃくちゃ面白いですね。
※YouTube・Instagramにアップされていたようですがどうやら権利関係で現在は消されています。
そしてどうやらRebound-Xはこの"Rhythm & Gash"をPRS(日本でいうJASRAC)に登録しておらず、この曲で生じた利益を受け取っていないらしく…
調べていてとても複雑な感情になりました。
グライムヘッズを数年・十数年にわたって唸らせてきたクラシックにこんな秘話があったとは。
でも、これだからディグはやめられない、みたいなとこはあります。
それでは。TRKでした。